世界を変える5G

新バンドルプランで5G時代の差別化を狙うau 改正法への対応にも注目石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2019年08月31日 10時04分 公開
[石野純也ITmedia]
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改正・電気通信事業法にはどう応じるのか、提供条件にも注目

 ただし、現状ではauデータMAXプラン Netflixパックがどのような形で提供されるのかが明かされていない。新規契約で申し込むことはできそうだが、既存のユーザーがプラン変更で申し込みできるかどうかなど、細かな条件があいまいなままだ。2年契約の解除料が1000円に下がっているため、これまでのように、単純なプラン変更はできない恐れもある。このプランが、解約の“踏み台”になってしまうからだ。

 筆者の予想だが、恐らく既存ユーザーは、2年契約の解除料がかからない3カ月間のみプラン変更できるよう制限されるのではないか。改正・電気通信事業法では、今のところ「既往契約」は対象外。今の形で2年契約を結んでいるユーザーが、自動的に解除料1000円の2年契約Nに移行することにはならないだろう。既往契約への適用は、ドコモや新規参入する楽天モバイルが求めていた条件だが、今のところ、省令やガイドラインには盛り込まれない予定だ。

 また、既存の料金プランが、改正・電気通信事業法にどう対応していくのかも、まだ明かされていない。長谷川氏は「今あるプランをどう焼き直すのかは、9月中に発表する」と語り、10月1日に間に合うよう、発表する方針を示す。既存の料金プランは、2年契約の有無で1500円の差がついていたが、これが170円になると、前提が崩れるため、価格設定も変わってくる。ただし、長谷川氏が「(約)1300円上ったら、ご理解いただけないと思う」と述べていたことを踏まえると、2年契約後の価格を維持しながら、2年契約なしの料金を引き下げる方向に舵を切る可能性が高い。

au auデータMAXプランや、ゼロレーティングを盛り込んだ「auフラットプラン7プラス」も5G時代を見据えたというが、料金や条件が変更になる可能性も

 料金プランに加え、「アップグレードプログラムEX」にも見直しが入る予定だ。KDDIは、同プログラムの受付を9月末日で終了させる。これは、通信の継続利用を条件としない割引の上限が2万円に制限されるためで、「アップグレードプログラムは、変えていなかいと改正事業法にミートしない」(高橋氏)。高橋氏は「9月にはご説明ができる」と語っていたが、9月10日(現地時間)には、Appleが新しいiPhoneを発表する見通し。この機種から、新しいアップグレードプログラムが適用になる可能性もありそうだ。

【訂正:2019年9月1日23時35分 初出時に「通信の契約にひも付かない割引の上限が2万円に制限されるため」と記述していましたが、「通信の継続利用を条件としない割引の上限が2万円に制限されるため」に訂正いたしました】

au 分離プランに合わせて導入された「アップグレードプログラムEX」にも、見直しがかかる
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