Xiaomiは日本市場で成功するのか? カギを握るのは「5G」と「改正法」石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2019年12月14日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]

 “中国のApple”とも称され、世界シェア第4位のXiaomiが、1億800万画素のカメラを搭載した「Mi Note 10」「Mi Note 10 Pro」を引っ提げ、日本に上陸した。Note 10は16日に、Note 10 Proは23日にAmazonで販売を開始する。世界市場でシェアを伸ばすXiaomiだが、なぜこのタイミングで日本に参入したのか。Xiaomiで東アジア地域のゼネラルマネジャーを務めるスティーブン・ワン氏に、その特徴や同社の狙いを直撃した。

Xiaomi 日本進出第一弾となる「Mi Note 10」。写真はワン氏が所有している中国版の「Mi CC9 Pro」

5G端末の開発に積極的なXiaomi、日本でも移行期のチャンスを狙う

 Xiaomiは2010年に創業した、スタートアップとも呼べる若い会社だ。当初、中国ではネット販売を中心に急拡大し、価格の安さで話題を集めた。とはいえ、安価なモデルだけではユーザーに飽きられるのも早い。Xiaomiも例外ではなく、一時はシェアが伸び悩んでいた時期もあったが、プレミアムモデルに注力して以降は、その勢いを取り戻している。マーケットを中国国外に拡大したのも、復活の一因だ。ワン氏は「2016年ごろから国際化を行っている。国際化を展開した結果、大きく成長し、各市場で拡大している」と語る。

 ただ、国際展開を本格化してから、既に3年ほどが経過している。満を持しての日本進出ともいえるが、筆者の目には、日本市場にあまり興味がなかったようにも見えていた。他の市場とはユーザーのニーズが大きく異なる上に、キャリア市場が中心で、新規参入メーカーの入り込む余地が少なかったからだ。ワン氏も「日本に参入していなかったのは、複雑なマーケットだと思っていたから」と、その理由を明かす。「日本市場に参入するには、リソースも足りなかった」という。

Xiaomi 筆者のインタビューに答える、東アジア地域担当ゼネラルマネジャーのワン氏

 一方で、「戦略はかなり成熟してきた。9年目を迎え、日本に参入するリソースや商品が整いつつあった」。各国で積んだ成功体験をもとに、念入りに計画を練って日本に参入したというわけだ。このタイミングで参入したのは、市場が変化する“節目”を狙っていたことがうかがえる。ワン氏は2020年に日本で5Gが開始されることを挙げ、「4Gから5Gへ移行する過渡期には、1つのチャンスがあると思っている」と語る。

 実際、Xiaomiは5G端末の開発にも積極的だ。2019年2月にスペイン・バルセロナで開催された「MWC19 Barcelona」では、価格で他社を大きく下回る「Mi MIX 3 5G」を発表。他社が軒並み10万円以上のフラグシップモデルを投入する中、599ユーロ(約7万3300円)という価格を打ち出し、大きな話題を集めた。12月3日から5日(現地時間)に渡って開催されたQualcommの「Snapdragon Tech Summit」では、共同創業者の1人であるリン・ビン氏が、「Snapdragon 865」を搭載した「Mi 10」の発表を予告。2020年には10機種以上の5Gスマートフォンを投入することを明かした。

Xiaomi 2月に発表された「Mi MIX 3 5G」は、競合を大きく下回る価格で話題を集めた
Xiaomi
Xiaomi 米ハワイ州で開催されたSnapdragon Tech Summitで、Xiaomiの共同創業者リン・ビン氏は、5G対応の「Mi 10」を発表することを明かした
Xiaomi 2020年には、10機種以上の5Gスマートフォンを投入するという

 日本では、2020年3月に、KDDIとソフトバンクが5Gのサービスを開始する予定。ドコモは春、楽天モバイルは6月に、それぞれ商用サービスを展開する計画だ。4Gから5Gへとインフラが移行するには、端末側が5Gに対応している必要があり、買い替え需要が高まることも期待される。端末に求められる機能や価格のトレンドも変化する可能性があり、新規参入のメーカーにとっては、絶好のチャンスといえる。Xiaomiはこのタイミングを見極め、日本市場に参入したというわけだ。

Xiaomi 日本でも、春から5Gサービスがスタートする。写真はドコモの基地局展開計画
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月27日 更新
  1. 3社そろい踏みの「Starlink Direct」 料金で仕掛けるドコモとソフトバンク、先行するKDDIは“サービス”で差別化 (2026年04月25日)
  2. スマホの「残価設定」にメス? 総務省がルール統一を検討も、Appleは「不当な扱い」と猛反発 (2026年04月25日)
  3. 楽天モバイル、ルーター「Rakuten WiFi Pocket 5G」の販売を一時停止 理由は? (2026年04月24日)
  4. ダイソーで1100円の「USB充電器(PD20W)」は、きちんと20Wで充電できるのか? (2026年04月26日)
  5. Xiaomiの前に、中国スマホの“雄”だったMeizu、またしてもピンチ (2026年04月26日)
  6. ダイソーの1100円「シースルーイヤフォン」に一目ぼれ “音質と個体差”に目をつむれば「あり」な選択肢 (2026年04月23日)
  7. 5万〜6万円台で買えるおすすめスマホ7選 ハイエンド級性能、防水+おサイフ対応、カメラ重視など多彩 (2026年04月27日)
  8. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  9. 携帯電話のホッピング問題、「6カ月以内の継続利用を認める」方向で決着か 2026年夏に結論 (2026年04月23日)
  10. 1.72型ディスプレイ搭載スマートバンド「Xiaomi Smart Band 10」、高精度の睡眠モニタリングも可能 (2026年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年