世界を変える5G

MVNOも導入予定の5G その際に悩ましい「5Gピクト」「端末」「エリア」問題:IIJmio meeting 27(2/3 ページ)

» 2020年05月28日 16時23分 公開
[房野麻子,ITmedia]

5G NSAの課題(1)――5Gピクト問題

 5G NSAは4Gのネットワークを利用しつつ5Gを使うことになるが、それによる課題も発生している。

 1つは「5Gピクト問題」。端末上部のピクトエリアには、「3G」や「LTE」「4G」というように、利用中の無線方式が表示される。5Gでも同様に表示されるが、5G NSAの場合、どのような状態で「5G」と表示するかという問題がある。これが適切に表示されない場合、ユーザーに誤解を与えることになる。

 5G NSA対応端末は、4Gと5Gの基地局との接続の状態が5パターンある。(1)は5G基地局と協調していない4G基地局のみと接続している状態。5G基地局が関連する接続状態は、以下の4つとなる。

  • (2)4Gと5Gの基地局は協調しているが、端末には5Gの電波が見えていない状態
  • (3)5Gの電波は見えているものの、通信は依然として4Gの基地局経由でやりとりしている状態
  • (4)5Gエリアにいつつ無通信の状態
  • (5)5Gのエリアいて、実際に5G基地局と通信ができている状態。この状態は4G基地局とも通信ができる
IIJ大内氏 5G NSAでの基地局と端末の接続状態パターン。破線はアイドル(無通信)状態、実線がコネクテッド(通信)状態で基地局と接続していることを意味している

 3GPPやGSMAでは、5Gのピクト表示をどのようにするか議論されており、Config.AからConfig.Dまでのパターンが存在する。以下表のState1〜5の数字と、前図のカッコ内の数字は一致している。State6は5G SA専用なので、今回は当てはまらない。

IIJ大内氏 5Gピクト表示はConfig.AからConfig.Dまでのパターンが存在する

 この表では、基地局との接続状態によって表示するピクトが指示されている。これを図に当てはめると以下のようになる。

IIJ大内氏 Config.Aは、5G通信が実際に行われている状態以外は4Gと表示するパターン。Config.Bは、5G通信中に加え、5Gの電波が使えるような状態でアイドル状態の場合も5Gと表示する。それ以外は4Gと表示する。Config.Cは、5Gの電波は見えているが実際の通信は4G基地局経由でしていても5Gと表示する。Config.Dは、5G基地局と連携する4G基地局に接続している限り、全て5Gと表示する

 Config.Dのように、4Gで通信しているのに5Gと表示するのは、やはりおかしいと感じる。Config.Cに関しても、5Gの電波を認識してはいるものの、通信自体は4Gになっているので、そこで5Gと表示するのは違和感がある。納得しやすいのは、「5G通信中に加え、5Gの電波が使えるような状態でアイドル状態の場合も5Gと表示するConfig.B」だろう。Config.Aの場合は、5Gのエリアにいても4Gという表示がされるので、どこで5Gの電波をつかめるか分からないという問題がある。

 ちなみに、ドコモのWebサイトには「5G通信の可能性のあるエリア内で、待受時のRAT表示は「5G」となりますが、通信時は「4G」または「LTE」となる可能性があります」という注意書きがあるそうだ。これを図に当てはめると、ドコモの5GスマホはConfig.B相当を実装している可能性が高い。

 5Gのピクト表示の仕方には仕様がある。キャリア端末は統一されるはずだが、SIMロックフリー端末の場合は表示実装が各社異なって問題になる可能性があるので、注意が必要だと大内氏は指摘している。

5G NSAの課題(2)――4Gと5Gの無線周波数の組み合わせ問題

 5G NSAで採用されているEN-DC方式は、基本的にキャリアアグリゲーション(CA)と同様で、基地局で対応する4Gと5Gの周波数の組み合わせに端末側が対応している必要がある。周波数に対応していないと、5Gエリア内でも5G通信ができない可能性がある。キャリア端末は自社の周波数組み合わせにしっかり合わせてくるが、SIMロックフリー端末だと要注意だ。

 ドコモの4G周波数と5G(n78、n79)で利用可能な組み合わせは非常に多岐にわたる。これらの組み合わせのどれかに対応していないと、ある場所では5G通信ができなくなる可能性があるのだ。

IIJ大内氏 EN-DC方式のバンド表記は、DC_XX(LTEの周波数)_XXXX(5Gの周波数)の組み合わせで表記される。E-UTRAは4Gの周波数バンド、NR bandは5Gの周波数バンド

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