米Qualcommが6月16日(現地時間)、Snapdragon 600シリーズとして初の5G対応プロセッサとなる「Snapdragon 690 5G」を発表した。同社はIFA 2019でSnapdragon 800、700、600シリーズそれぞれで5G対応のプロセッサを投入することを予告していた。800シリーズでは「Snapdragon 865 5G」、700シリーズでは「Snapdragon 765G」「Snapdragon 768G」が発表済み。
Snapdragon 690 5Gは「5Gのユーザー体験をより幅広く提供するもの」として位置付けられ、安価な5Gスマートフォンへの搭載が期待される。Snapdragon 690 5G搭載端末は2020年後半に発売される見込み。シャープ、HMD Global、LGエレクトロニクス、Motorola、TCL、Wingtecが、Snapdragon 690 5Gを搭載したスマートフォンを発売予定としている。
Snapdragon X51 5G Modem-RF Systemを統合しており、5Gの通信速度は下り最大2.5Gbps、上り最大660Mbps。5G通信はSub-6は対応するが、ミリ波には対応しない。5Gのみでネットワークを構成するSA(スタンドアロン)、5GとLTEで構成するNSA(ノンスタンドアロン)、LTEの周波数帯で5Gを運用するDSS(ダイナミック・スペクトラム・シェアリング)もサポートする。
CPUのKryo 560は、前世代からパフォーマンスが20%向上した。第5世代のAI Engine、10億色以上の4K HDR動画の撮影、1億9200万画素のカメラ、120Hz駆動のディスプレイにも対応する。
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