「Cosmo Communicator with HDMI」レビュー サイズ感からQWERTYキーの使い勝手までを検証(3/3 ページ)

» 2020年07月30日 11時00分 公開
[長浜和也ITmedia]
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ディスプレイやカメラの使い勝手は?

 ディスプレイサイズは5.99型で、とりわけで大画面というわけではないが、短辺側のベゼル幅が広いこともあって、ボディーサイズは大きい。解像度は2160×1080ピクセルで画面密度は403ppiと高精細だ。ディスプレイは“開いて”使うようになるため、どうしても横長で使うシーンが多くなる。

 となると一覧性は意外と限られる。QuickEditでフォントサイズを「10sp」に設定した場合、表示できる行数は18行にとどまる。Chromeの初期設定状態でITmedia Mobileをスマートフォンビューで表示すると、最初の1記事分のタイトルしか表示できない。

 カメラは、ディスプレイユニットの背面側とディスプレイ側に搭載する。背面側のカメラがメインで有効画素数2400万画素、ディスプレイ側は有効画素500万画素になる。メイン(アウト)カメラはディスプレイを閉じた状態でも使える。その場合は、ディスプレイ背面の1.9型サブディスプレイで映像を確認するため、自撮り専用になる。インカメラはビデオ会議などで利用することになるが、多くの場合、本体を横長にした状態で使うため、レンズの位置の関係で自分の顔を左前から撮影することになる(ある意味、“かっこいい”かもしれないが)。

 なお、ディスプレイはヒンジに相当する場所に取り付けた「板バネ」パーツで本体と連結している。そのため、ディスプレイは決まった角度でのみ開くことになる。その角度は実測で約150度と広い。ディスプレイを開いた姿を通常のクラムシェルノートPCと比べると「開きすぎだろ」と思うかもしれないが、本体を机に置くとユーザーからは「見下ろす」位置関係になるので、これぐらいがちょうどいい角度になる。

Cosmo Communicator with HDMI ディスプレイを閉じた状態でカメラを起動した場合、背面の2400万画素カメラが有効になる。サブディスプレイはファインダーとして利用するが、反対面にはカメラのレンズを搭載していないので自撮り専用になる

 Cosmo Communicator自体は2019年から日本で販売していたが、今回のCosmo Communicator with HDMIは、パッケージにUSB Type-C−HDMI変換アダプターコードが標準で付属する。本体のUSB Type-Cから変換アダプターとHDMIケーブルを介して大画面テレビのHDMI入力に接続すれば、大画面でCosmo Communicatorを利用できる。

Cosmo Communicator with HDMI (クラムシェルスタイルで使う場合の)前面には製品ロゴが表示される
Cosmo Communicator with HDMI 背面にはディスプレイを固定するバネ式のヒンジを備える
Cosmo Communicator with HDMI 左側面には、nanoSIM/nanoSIM、microSIMのデュアルスロット(ディスプレイユニット側)、ヘッドフォン/マイク端子と急速充電対応のUSB Type-Cインタフェースを備える。専用のアダプターを使ってUSB周辺機器や有線LANを接続できる
Cosmo Communicator with HDMI 右側面には、電源ボタンと標準充電対応のUSB Type-Cインタフェースを搭載する。このUSBでは、標準付属のType-C−HDMI変換アダプターを介してHDMI出力も利用できる

 以上、Cosmo Communicator with HDMIについて、ハードウェアキーボードによる日本語入力の使い勝手を中心に評価してきた。その使い勝手は、Unihertz Titanのような、立って使うハンドヘルドデバイスというよりは、ノートPCのように卓上に置いて使うクラムシェルスタイルに近い。キーボードのサイズは変則的ながらタイプ感は良好だが、ローマ字による日本語入力にはやや手のかかる設定の試行錯誤が必要。思考を中断しない日本語文章の入力には、非公認のサードパーティー製ユーティリティーの導入が望ましい。

 スマートフォンとは異なる、省スペースのクラムシェルデバイスを望むユーザーにとって、Cosmo Communicator with HDMIは興味深い選択肢となるだろう。

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