“業界最安と差別化”を両立させたauの「povo」 既存の使い放題セットプランも値下げに(2/2 ページ)

» 2021年01月13日 20時53分 公開
[田中聡ITmedia]
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大容量プランはソフトバンクと同額、既存セットプランも値下げに

 4Gと5G向けの大容量プランにも手を加え、新料金プランとして使い放題MAX4Gと使い放題MAX5Gを3月から提供する。4Gと5Gいずれも月額6580円で、「データMAX 4G」からは1070円の値下げ、「データMAX 5G」からは2070円の値下げとなる。月額6580円は、ソフトバンクが3月から提供予定の「メリハリ無制限」と同額だ。ドコモが4月から提供予定の「5Gギガホ プレミア」よりは70円安い。

au 使い放題プランも値下げに。こちらをベースにパックプランも値下げする予定

 KDDIはNetflixやAmazonプライムなど、コンテンツやサービスをセットにしたプランも多く提供しているが、今回、データMAXを値下げしたことで、「OTT(サービス提供者)さんとのセット料金も、見直しの必要があると思っている」と高橋氏は話し、既存プランの値下げも示唆した。詳細はデータMAX 5G/4Gを提供する3月に発表する予定。値下げの中身については「使い放題MAXをベースに、パートナーと話しながら決めていきたい」(長谷川氏)とした。

 なお、小容量プランの「ピタットプラン」については、現時点で値下げは予定していない。

 2020年12月に発表したAmazonプライムとのセットプランについて、高橋氏は「出し方やタイミングがよくなったかので、お客さんからはお叱りの言葉もたくさんいただいたが、実は順調に売れている」と話した。

500円値下げして5Gにも対応させたUQ mobile

 高橋氏が「最後まで悩んだ」と言うほど踏み込んで改定したのがUQ mobileだ。「くりこしプラン」は、月額1480円で3GBの「くりこしプランS」、月額1480円で15GBの「くりこしプランM」、月額3480円で25GBの「くりこしプランL」を用意。現在提供している「スマホプラン」から500円値下げしつつ、くりこしプランM/Lは、スマホプランR/Vから5GBを増量している。

au UQ mobileは値下げをしつつ、MとLはデータを増量する

 この料金は、Y!mobileが2021年2月から提供する新料金プランよりも300円〜500円安く、くりこしプランM/Lはデータ容量もY!mobileの競合プランより5GB多い。Y!mobileがさらに対抗して値下げをするかも注目といえる。

 そして2021年夏にはUQ mobileも5Gに対応させる。KDDIはマルチブランド戦略を展開するにあたり、当初はUQ mobileは4G、auは5Gですみ分けを図る考えだったが、ahamoとSoftBank on LINEも5Gに対応することから、こちらも方針を変更した。またKDDIでは、より多くのユーザーに5Gを届けるよう「みんな5G」というコンセプトを掲げている。「みんなの5Gと言っている以上、全ての方式(ブランド)で5Gに対応した方が、5Gを浸透させるためには分かりやすいと社内でも議論した」と高橋氏は経緯を説明する。

ブランド乗り換え時の手数料は無料

 KDDIは2021年2月以降、auとUQ mobileの乗り換え時に発生する各種手数料を撤廃する予定だが、これにはpovoにも含まれる。つまりau、povo、UQ mobileの3ブランド間での乗り換えに伴う手数料は発生しない。

au ブランド間の乗り換え手数料は発生しない
au 3ブランドで「選べる自由」を打ち出す(写真提供:KDDI)
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