―― 先ほど、楽天モバイルが新しい料金プランを発表しました。小容量での利用を含めて、踏み込んだ競争力のあるプランだと思うのですが、このプランに対する受け止めと、今後の対応について聞かせてください。
高橋社長 これ(決算説明会)のリハーサル中に、楽天モバイルさんの発表会を見ていました。正直、感想と言われてもすぐには出てこないのですが、「(月額)1980円くらいのプランで来るのかな」とは思っていました。1月13日に発表したブランドでしっかり対応していきたいと思います。
小容量のプランについては、私たちもいろいろと研究をしている所です。ただ「UQ mobileからau」という移行が去年(2020年)辺りから増えていて、昨対比で約3.7倍となりました。つまりUQ mobileのユーザーが(auの)データMAXプランに加入(変更)するケースが増えています。使わなかった月に自動的に値下げする仕組みがあるので、安心して使っているのだと思われます。
このような動向を見ていると、小容量“だけ”が重要ではないと思いますし、(Rakuten UN-LIMIT VIは)1GB未満は無料(※)としているようですので、ユーザーの捉え方を観察したいと思います。ともかく、新しいプランを2月からしっかりと訴求して、競争の中でモメンタムを高めていきます。
(※)1契約者当たり1回線のみ適用(2回線目以降は3GBまで月額980円)
―― MVNOに対する接続料に関連して、御社が楽天モバイルに課しているローミング料金(1GB換算で500円)が、UQ mobileの料金プランと変わらない水準になっています。これを値下げするような交渉はしているのでしょうか。
高橋社長 今の所は、特にしていません。
―― 武田総務大臣が「SIMロックの原則禁止」を早急に導入する意向を示しています。これは御社にどのような影響を与えるのでしょうか。
高橋社長 「スイッチング円滑化タスクフォース」の中でSIMロック解除について議論が進んでいることは承知しています(参考記事)。3月までに方向性が示されると思うので、それにしっかりと対応していきたいと思います。この点について、ドコモは申し出なしで解除(手続きの)対応をしている所ですが、私たちも同様の対応を行う予定である旨は(総務省に)伝えております。
(SIMロックの原則禁止に伴う)影響は、各キャリア共に同様なんだろうと思います。キャリア間の流動が当たり前のことになると思うので、しっかりと競争力を付けて、他社に負けないようにして、お客さまに選んで頂ける取り組みを続けていきます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.