―― プレゼンテーションで、PayPayについて「スーパーアプリになるためには決済回数が重要だ」という説明がありましたが、なぜなのでしょうか。
宮川社長 単純にいうと、スマホでPayPayの画面を何回開くかということが重要ということです。
現在のPayPayアプリは(トップ画面の)真ん中にミニアプリへの誘導線があります。そこからアプリの経済圏が広がっていくと考えているので、とにかくたくさん使われるアプリにならないと、これらのアプリ(のアイコン)も表示されないわけです。
銀行振替用のアプリ、タクシーに乗るためのアプリなど、現在もさまざまないろいろな金融アプリがあると思いますが、私たちは決済(PayPay)アプリの入り口から金融のエコシステムを構築したいと考えています。なので、どれだけ使われるかというKPIは重く重視したいと考えています。
―― NAVERとの(TBCASoftへの出資)連携に関連して、海外でQRコード決済が使われるようにするには何を重視したらいいとお考えでしょうか。
宮川社長 QRコード決済事業者として世界最大なのは「Alipay(支付宝)」です。その戦略を見ると、その経済圏をどこまで広げていくかに注力しているようです。
我々には、他国においてQRコード決済を立ち上げた「仲間」がたくさんいます。例えば、私たちが(自力で)台湾でPayPayを展開しようとすると、いろいろなハードルがあります。であれば、台湾でサービスを展開しているQR決済アプリをPayPayの加盟店でそのまま使えて、その逆にPayPayアプリを台湾や世界のQRコード決済サービスの加盟店でそのまま使えるというのが理想です。
ただし、これは監督官庁から許可を取って行う事業となりますので、これ以上の話はしませんが、共創しあえる、互いにWin-winになれる経済圏を全世界に広げていきたいと考えています。携帯電話(事業者)同士が世界中でローミングし合ったような関係を、QRコード決済でも作っていきたいです。(NAVERとの取り組みは)その第1歩だと思ってくださればと思います。
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