auの「povo2.0」は“月額0円”で運用できるのか? 実は制約あり

» 2021年09月13日 19時19分 公開
[田中聡ITmedia]

 KDDIが9月下旬から、オンライン専用プラン「povo」を「povo2.0」に改定する。これまでのpovoは、月額2728円(税込み、以下同)で20GBのデータ通信付きの1種類のみだったが、月額料金を0円とし、オプションの「トッピング」でデータ容量を選ぶ形となった。

povo データ通信や通話定額を利用しなければ、月額0円で利用できる「povo2.0」
povo povo2.0で選べるデータ通信のトッピング

 データ通信については、トッピングを購入しなくても、128kbpsの低速で利用はできる。SMSの利用料金は、送信が1回あたり3.3円だが、受信は無料。国内通話料金は30秒あたり22円だが、着信は当然無料。つまり、SMSを受信したり、着信したりするだけなら、月額0円で運用できるわけだ。

 ただしずっと0円のまま運用することはできない。KDDIによると、180日間以上、通話発信やSMS送信を利用しない、またはトッピングを購入しない場合、つまり有料サービスの利用がない場合、利用停止や契約解除になる場合があるという。180日以内に一度でも通話発信やSMSを利用すればいいわけではなく、一定金額以上の利用が必要になるとのこと。詳細は別途案内される予定。

【訂正:2021年9月13日20時05分 初出時、180日間に一度でも通話発信やSMS送信を利用すれば0円で運用できる旨を記載していましたが、一定額以上の利用が必要でしたので、加筆修正いたしました。】

 トッピングを購入した場合、トッピングの有効期限の翌日から180日以内にもう一度、有料サービスを一定額以上利用すればよい。ちなみに、ユニバーサル利用料と電話リレーサービス料は、有料サービスの利用にかかわらず、当面は発生しない。

 ずっと0円を維持するのはKDDIが想定する利用法ではなく、必要に応じてトッピングを組み合わせるのがpovo2.0の狙い。ただ、有料サービス利用の制約は「180日間に一定額」と厳しくはなさそうなので、povoをサブ回線として手軽に持てるのは魅力の1つといえる。

 一部制約はあるものの、毎月0GBで運用でき、データ通信の基本料金が発生しないのはpovo2.0の大きな特徴。モバイル通信をほとんど利用しないという人が、povoを通話メインの回線として使うのはアリだろう。5分かけ放題が月額550円、通話かけ放題は月額1650円で利用できるので、かけ放題サービスのみを契約して、月額550円や月額1650円で運用し続けることも可能だ。

 データ容量0GBがさすがに厳しければ、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」が1GBまでは0円なので、楽天モバイルとpovo2.0の両方を契約すれば、月額550円で1GB+5分かけ放題という環境が手に入る。どちらもeSIMに対応しているので、iPhoneやPixelなどeSIM対応機種ならスマホも1台で済む。データ通信を完全オプション化したことで、povo2.0ではさまざまな使い方が生まれそうだ。

楽天モバイル 1GBまで月額0円の「Rakuten UN-LIMIT VI」と組み合わせるのもアリかもしれない

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