「iPhone 13」シリーズは、4キャリアとも購入補助プログラムを適用し、半額またはそれに近い実質負担額になる。加えてドコモは早期に端末を返却すると、月々の分割支払い金が割り引かれ、実質負担額が当初決められている額より安くなる。さらに、各キャリアとも主にMNPを利用して購入した場合の割引を用意している。
結局、iPhone 13シリーズは実質いくらで購入できるのか。各社の端末購入補助プログラムと、多くの人が受ける割引を適用した実質負担額を、新規/機種変更/MNP利用時で調べてみた。今回は12カ月利用して返却した場合をまとめている。なお、価格は全て税込み。
新規契約の場合、ドコモ、ソフトバンクでは特に割引はない。auはECサイト「au Online Shop」で端末を購入すると、新規契約の場合1万1000円の割引になる。
楽天モバイルの場合は割引条件などに少し注意が必要で、「iPhoneアップグレードプログラム」を利用する際の分割払いは楽天カードのみの対応となる。また「機種変更または返却による解約の際は、返却手数料3300円」との記載があり、端末の返却に手数料がかかる。
他キャリアでは返却手数料が必要なく、楽天モバイルの実質負担額は上記の表の価格に3300円を加えて考える方がいいだろう。回線プランの「Rakuten UN-LIMIT VI」を契約することでもらえる楽天ポイント5000ポイントも、楽天の通話アプリ「Rakuten Link」を使って10秒以上通話する必要がある。
それでも、楽天モバイルは一括価格がAppleとほぼ同額、購入補助プログラムを利用するとその半額ということで、1年間で次のiPhoneに買い換えたとしても、4キャリアの中で実質負担額が最も安い。
その次に安いのは、「早期利用特典」のあるドコモと「au Online Shopお得割」のあるauだ。auは特にiPhone 13 miniが安い。
ドコモのいつでもカエドキプログラムの特徴は、23カ月目より早く端末を返却すると、翌月以降の分割支払金が割引される早期利用特典が適用されること。1年で返却すると11カ月分の分割支払い金が割引され、端末によって異なるが5500〜1万6500円、24カ月使った場合の実質負担額より安くなる。
なお、ソフトバンクの「トクするサポート+」には、13カ月目以降なら端末の回収を前倒しできる「1年くりあげオプション」があるが、これを利用しても24回分の代金を支払う必要がある。ドコモのような割引はないため、1年使って返却しても、2年使って返却した場合と実質負担額に違いはない。au、楽天モバイルの場合も同様だ。
auで機種変更する場合は「5G機種変更お得割」がある。au Online Shopで購入した場合はau PAY残高に5500円分のポイント付与、店頭購入は機種購入代金から5500円割引になる。それ以外のキャリアだと、機種変更では特に割引は適用されない。
それでも最も安いのは楽天モバイル、次いでドコモだ。ただ、楽天モバイルは3300円の返却手数料がかかると考えると、ドコモの方が安くなるモデルもある。
MNPで購入する人向けには、各社とも大きな割引を用意している。ドコモは「5G WELCOME割」で2万2000円割り引く他、auはau Online Shopお得割で、新規の場合よりも多い2万2000円を割り引く。
ソフトバンクも同社のオンラインショップで購入すると「web割」で2万1600円割引。楽天モバイルはRakuten UN-LIMIT VIの契約で付与される5000ポイントに加え、MNP限定で1万5000ポイントが付与され、実質2万円相当の割引が受けられる(楽天ポイントを機種代金に充当する場合)。
MNPの場合も楽天モバイルが全体的に安いが、ドコモにも注目したい。「iPhone 13 Pro」の128GBモデルは4万円強、iPhone 13の128GBに至っては楽天モバイルとともに3万円を切り、最低額で提供している。「iPhone 13 mini」の128GBモデルも2万円程度だ。
4キャリア中、一括価格が最も安い楽天モバイルが実質負担額でも安いのは予想できたが、ドコモも頑張っている。一括価格が比較的安く、1年で端末を返却する場合は早期利用特典の割引が効いてくる。
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