シャープの最新ミッドレンジスマートフォン「AQUOS zero6」と「AQUOS sense6」が発売された。これまで、「zero」シリーズはミドルハイで、「sense」シリーズは幅広いユーザーを対象とするスタンダードモデルという位置付けだったが、実はスペックの差はさほど大きくはない。プロセッサやメモリは異なるものの、どちらも高精細な有機ELディスプレイを搭載し、アウトカメラの基本スペックも共通している。使い勝手はどう違うのか? コスパが高いのはどちら? 2モデルを使い比べてみた。
まずは、両モデルの基本的なスペックを比べておこう。
AQUOS zero6の方がプロセッサの性能が高く、メインメモリはゲームを楽しんだり、マルチタスク操作をしたりするのにも十分な8GBを確保している。AQUOS sense6は、zero6と比べると控えめだが、普段使いに十分な仕様といえる。カメラはzero6と同等で、バッテリーはzero6よりも多い。
AQUOS zero6はau、ソフトバンク、楽天モバイルが取り扱い、2021年11月30日時点でSIMロックフリー版(オープンマーケット向けモデル)は発表されていない。AQUOS sense6はNTTドコモ、au、楽天モバイルが取り扱う他、SIMロックフリー版も発売されている。なお、通信キャリアが発売するモデルにもSIMロックはかけられていない。ただし、5Gの対応周波数やeSIMなど、キャリアによって仕様が異なる部分があるので注意は必要だ。
2021年11月30日時点の各モデルの価格は下記の通り。両モデルを取り扱うauと楽天モバイルの価格を見ると、AQUOS zero6はAQUOS sense6よりも3万円ほど高い。
AQUOS zero6の最大の特徴は軽さだ。シャープによると、画面サイズが6型以上で4000mAh以上のバッテリーを搭載した、防水・防塵対応の5Gスマホでは世界最軽量を実現しているという。筆者もそうだったが、初めて触れた人は「本当に実機なのか? 」「モックアップ(デザイン模型)ではないのか?」と疑いたくなるほどの軽さだ。
この軽さを実現するために、フレームと背面パネルには樹脂素材が用いられている。フレームはメタル、背面はガラスに見えるような塗装が施されているが、手にするとチープ感は否めず、指紋が付着しやすいのも気になった。
一方、AQUOS sense6は、従来モデルと同様にアルミニウムを用いている。画面サイズが小さい分、zero6よりも一回り小さいが、10gほど重い。とはいえ、6.1型ディスプレイを搭載しながら156gは、十分すぎるほど軽い。むしろ、手にした時に安定したホールド感が得られ、こちらを好む人もいるだろう。
物理キーや外部接続端子などの配置は共通する部分が多く、右側面にボリュームキー、アシストキー、電源キーを配置。左側面にSIM/microSDスロットを備えている。差分はイヤフォンジャックとスピーカーにある。AQUOS zero6は上部にイヤフォンジャックを搭載し、スピーカーはフロントパネル上部と底部に備える。AQUOS sense6はイヤフォンジャックを底部に搭載し、スピーカーは底部に1基だけを備えるモノラルスピーカーだ。
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