フリービットは12月15日、「ドコモのエコノミーMVNO」として提供するMVNOサービス「トーンモバイル for docomo」における料金プラン「TONE for iPhone」を発表した。TONE for iPhoneは、フリービットのグループ会社であるトーンライフスタイルが提供主体となり、12月22日から新規申し込みを受け付ける。
【更新:20時】詳報を追記しました
TONE for iPhoneは、塾に通い始める小学校高学年から、中学生、高校生を主な対象としたプランだ。月額基本料金は1100円(税込み、以下同)で、「動画以外使い放題」をうたう。保護者の端末から子どもの利用状況を把握できる見守り機能も提供される。
このサービスはドコモのエコノミーMVNOの1つとして提供されるため、契約はドコモショップで受け付けることになる。プランやサービスへのログインには「dアカウント」を利用する。
料金プランは月額1100円。動画以外の利用はデータ容量無制限となっている。動画は1GBあたり370円の有料チケットを購入すれば視聴できる。
実効通信速度はトーンモバイルの既存プランに準じており、回線の状況によっては最大50Mbps程度での通信も可能となっている。サービス開始時点ではXi(LTE)エリアとFOMA(3G)エリアでの通信をサポートするが、今後ドコモの5Gエリアでの通信もサポートする可能性があるという。
見守り機能を利用する場合は、「TONEファミリー」(保護者2アカウント分)に別途加入する必要がある。TONEファミリーは月額308円で、契約初月を含む6カ月は無料で利用できる。
既存のTONE SIM(for iPhone)では、「090(080/070)番号」による通話機能とSMS(ショートメッセージ)の送受信機能はオプションサービスだったが、TONE for iPhoneでは標準サービスとして付帯する。「TONE電話(050番号のIP電話)」も、引き続き標準サービスとして利用可能だ。TONE電話を使うと、トーンモバイル同士の通話は0円(無料)、国内携帯電話宛の通話が60秒当たり23.1円となるなど、090番号での通話よりも通話料が割安となる。
TONE for iPhoneの最大の特徴は、高度な見守り機能が利用できる点にある。
TONEファミリーに加入すると、子どものiPhoneに対して「Webサイトのフィルタリング」「アプリの利用時間制限」といった設定を保護者の端末から遠隔で適用できる他、子どものiPhoneの現在位置をマップ表示で確認したり、親子で使えるメッセージアプリを利用したりできる。
TwitterやLINE、TikTokなどのSNSや、YouTubeやABEMAなどの動画アプリ、パズル&ドラゴンズ(パズドラ)を始めとするゲームアプリについては、個別に通信制限を設定できる。通信を全て遮断する設定はもちろん、通信可能な時間を制限する設定も可能だ。通信制限はVPNを用いて行うため、Wi-Fi(無線LAN)での利用時やTONEモバイル以外のモバイル回線の利用中も適用される。
子どもの位置情報の通知では、「ジオフェンス」という仕組みを備えている。子どもが利用する学校や駅などの住所を設定すると、子どもがその場所に入った時や出た時に、保護者のスマホへ通知が送られるようになる。
また、子どもが歩いているか、クルマや電車に乗っているかを判別する機能も備えている。学校にいるはずの時間に子供が電車に乗っているときなど、予定外の行動に対して通知を設定することも可能だ。
さらに、カメラの機能制限として「自画撮り防止機能」も備えている。これは、中高生がSNSで知り合った人などから、自分の裸の写真を求められて撮影してしまう被害を防止する機能である。
この機能はiPhoneの標準カメラアプリや他のアプリから撮影した写真にも適用できる。裸の写真を撮ると削除するか確認するポップアップ表示が立ち上がるという仕組みだ。ポップアップ表示を閉じ、削除せずに保存することも可能だが、その場合は「子どもが裸の写真を保存した」旨と撮影場所が親に通知される。
なお、TONE for iPhoneで利用できる見守り機能はiPhone向けだが、保護者が利用するアプリはiPhone(iOS)とAndroidの両方に対応している。端末の利用制限をより効果的に適用したい場合は、iOS標準の「スクリーンタイム」との併用をお勧めする。
TONE for ipHoneは、全国のドコモショップ約2300店舗で販売される。ドコモショップでは「新規契約」と「初期設定」を受け付ける。
iPhoneでの利用を想定しているTONE for iPhoneだが、端末はドコモショップで販売しているものを購入できる他、ユーザーが持参したものを利用することもできる。どちらの場合も、初期設定や見守り機能のセットアップまではドコモショップが対応してくれる。
一方で、契約後のプラン変更やサポートはトーンモバイルが対応することになる。サポート窓口は電話またはWebサイトとなり、当初はトーンモバイル取扱店での対応は行わない。解約も、トーンモバイルのコールセンターを通じて行うことになる。
これまでドリーム・トレイン・インターネット(DTI)が提供してきた「TONE SIM (for iPhone)」については、2022年1月利用分からTONE for iPhoneに合わせたサービス仕様の改定が行われる。具体的には、以下の措置が講じられる。
なお、090音声オプションを契約していない(TONE電話のみ利用できる)ユーザーが090番号による音声通話を利用する場合、SIMカードの交換(再発行)が必要となる。再発行に当たっては所定の手数料が掛かる。
なお、TONE SIM(for iPhone)は、11月をもって新規申し込みの受付を停止している。また、「カメラのキタムラ」「TSUTAYA」での新規申し込みの受け付けとサポートの提供も11月10日をもって終了している。トーンモバイル直営店とWebサイトにおける今後の扱いは、現時点では“未定”となっている。
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