今なおスマホのカメラに足りないと思う「2つの機能」 2022年の進化を占う荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/5 ページ)

» 2022年02月02日 11時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 さて、2022年になって1カ月がたったのだけど、2021年のスマホカメラは各社の工夫が面白かったですな。

 2020年に「超広角・広角・望遠」のトリプルカメラが定着し、さあ2021年はそれのどこを強化するか、カメラを増やすのか、それぞれのカメラを強化するのか、どうするんだろうと思っていたら、まあ各社それぞれ違う手を打ってきたのが面白い。

 だいたい

  • メインカメラを強化する
  • 望遠カメラを強化する
  • 超広角カメラを強化する
  • 4つ目のカメラを追加する

 の4つから幾つか組み合わせるだろうってのは想像できたんだが、なかなか予想以上の手を打ってくるところもあって楽しいのである。

メインカメラを強化する まさかの1型センサー搭載!

 3つあるカメラの全てを同じ性能にそろえることはコスト的にも空間的にも困難なので、最も使用頻度が高いメインカメラともいえる「広角カメラ」を優先的に強化して画質の向上を狙うのが一般的だ。

 カメラの基本性能を上げるには、イメージセンサーを大きくする、レンズのF値を下げる(レンズ性能を上げる)、画素数を(画質が落ちない程度に)増やすなどがあるけれども。

 みなメインカメラのイメージセンサーサイズを大きくして画質を上げてきているのだけど、衝撃的だったのはシャープのAQUOS R6とソニーのXperia PRO-I。何と1型センサーという、他の端末よりデカいセンサーを積んできたのだ。

スマホカメラトレンド Xperia PRO-Iの発表会より。従来のセンサーより画素サイズがこれだけ大きくなったと示しているの図
スマホカメラトレンド AQUOS R6とそこにはいっているセンサー。よくこのサイズにこの大きなセンサーを収めたなと感心させられる。1型というのはこのくらい大きいのだ

 一般にセンサーサイズが大きくなればなるほど画質は上がる。単純に「1画素あたりのサイズ」が大きくなるわけで、画素サイズが大きくなると、より多くの光を受けられるから、光が弱い(つまり暗い)場所でもちゃんと撮れる(高感度に強くなる)、画素サイズが大きくなるとより多くの光を受けられるからダイナミックレンジが広くなる、という画質における大きなメリットがあるのは確か。基礎体力が違うって感じ。

 センサーサイズがぐっと大きくなるとその分、レンズの直径も大きくしなきゃいけないし、レンズの奥行きも必要だし、ということでスマホサイズに収めるためのレンズ設計も難しいが、画質面でのメリットは大きいのだ。

スマホカメラトレンド AQUOS R6に入っているレンズのカットモデル

 ただ、実際の写りでどれだけ差が出るか、って考えるとどうなんだろう。センサーやレンズ以外の技術が絡んでくるので難しいけど、少なくとも同等ランク(つまりハイエンドクラス)のスマホと比べた場合、確かに違うけど、ぱっと見た感じ、そこまでの差はないかなと思う。

 一般的なハイエンドスマホのセンサーはイメージセンサーの面積でいうとほとんどが1型の半分以下(センサーサイズは公表されないので推測になるけどおおむね35〜50%くらいだが)なんだが、スマホはセンサーが小さいなりにそれを補うべく最先端の技術を駆使しているからだ。

 小さいけれども高速読み出しが可能(連写が超速くなる)でリアルタイムHDR処理が可能なセンサーを用い、「コンピュテーショナルフォトグラフィー」を駆使して結果としてかなり頑張っている。

 これなんか典型的で面白いのでぜひ。

 ボケの差を見ようと思って撮ったカットで、実際、Xperia PRO-Iの方がきれいにボケていてボケも大きくていいのだけれども、目に付くのはむしろ画作りの違いだ。

 Xperia PRO-Iに比べてiPhone 13 Proは色も派手だし(わざとらしく)空も青いしくっきりしている。見る人によって感想は分かれてくると思う。

 良い悪いじゃなくて、iPhone 13 Proはコンピュテーショナルフォトグラフィーを駆使してわざと印象的な絵作りをしているし、Xperia PRO-Iは同社のαシリーズなど本職デジカメに似た写りにしているからだ。

 これはもうコンセプトの違いだ。Xperia PRO-IはPROの名の通り、自分でどう撮りたいか調整して本職カメラのように使えるというコンセプトで画作りもアプリの設計もしているから。

スマホカメラトレンド Xperia PRO-Iで撮影。絞りはF2.4。非常にナチュラルで背景のボケもきれい
スマホカメラトレンド iPhone 13 Proで撮影。より色が鮮やかでくっきりした写り。ポートレートモードは使っていない

 スマホカメラ的な絵作りとデジタルカメラ的な絵作りの差といっていい。

       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月26日 更新
  1. 「0.2秒で冷却」をうたうペルチェ素子搭載の腰掛けファン Amazonで53%オフ (2026年07月24日)
  2. ドコモが「iPhone 17」シリーズや「iPhone Air」を値上げ 一部機種は残価も引き上げ、実質負担額の影響は? (2026年07月24日)
  3. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  4. 330円で手に入る「足元灯」「非常灯」 充電式になって利便性向上 (2026年07月25日)
  5. 従来の健康保険証は7月31日で利用不可に 8月1日以降は「マイナ保険証」の利用を (2026年07月24日)
  6. サムスンが「Galaxy Z Fold8」で横長折りたたみを投入する理由 AIの進化にもマッチ、“iPhone包囲網”も万全か (2026年07月25日)
  7. 界面活性剤とマイクロファイバーでタッチパネルをきれいに! ダイソーで220円の「スクリーンクリーナー」を試す (2026年07月25日)
  8. モトローラから新しいミドルレンジスマホ「moto g37」シリーズ登場 ソフトバンク、楽天モバイル、ドコモも取り扱い (2026年07月24日)
  9. なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道” (2026年07月24日)
  10. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー