今なおスマホのカメラに足りないと思う「2つの機能」 2022年の進化を占う荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/5 ページ)

» 2022年02月02日 11時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

望遠カメラを強化する 一番の難点がここ!

 トリプルカメラというと、超広角・広角・望遠のコンビが一般的だけど、一番難しいのが「望遠カメラ」。

 望遠カメラにするには望遠なレンズが必要で(当たり前だけど)、望遠レンズというのはどうしても光学的に「長くなる」から、スマホの厚みに収めるのは難しい。

 それに対処する手段はおおまかに2つ。

 1つはセンサーサイズを小さくする。実は多くの製品がそうで、センサーサイズを小さくすればレンズもその分小さくなる。その分画質的にはつらい。晴天下ではいいけど暗所に弱くなる。

 スペック表を見ても、センサーサイズまでちゃんと書いてくれるところはまずないけど、よく調べると、たいてい小さめのセンサーを使っている。

 もう1つはレンズを工夫する。「ペリスコープ型」(カメラ業界では屈曲光学系と呼んでいる)という、プリズムで光を90度曲げてレンズをボディーに平行に埋めることで長さを確保する光学技術。

 最初にコンパクトデジカメに搭載したのは確かミノルタなんだけど、コンパクトデジカメ全盛期にはソニーが超薄型のCyber-shot Tシリーズでこれを搭載していた。

 というわけで、ソニーはXperia 1 IIIで「ペリスコープ型」でなおかつ「可変式望遠レンズ」(焦点距離2段切替え)という技を実現してきた。

スマホカメラトレンド Xperia 1 IIIが搭載する「可変式望遠レンズ」。センサーは1/2.9型だが3倍と約4倍を1つで賄う
スマホカメラトレンド Xperia 1 IIIの105mm相当の望遠で撮った七面鳥。遠くのものを撮りたいときにありがたい。明るい場所なら画質もよし

 これはさすがソニーって感じ。

 ただ、ペリスコープ型にしても厚みを考えるとセンサーサイズは大きくできないし、画質的にも上げづらい。

 すごかったのはGalaxy S21 Ultra。4つ目のカメラとして10倍(240mm相当)の望遠カメラを入れてきたから。

スマホカメラトレンド Galaxy S21 Ultra 5Gの10倍の望遠カメラで撮ったハチワレ猫

 この10倍望遠カメラもペリスコープ型なんだが、センサーは小さくてレンズはF4.9とスペック的には無理していて、晴天下ならきれいだけどちょっと暗くなると画質が落ちる。まあこのサイズでこの厚みで10倍の望遠カメラってとこがかなりの挑戦なのだ。

 カメラ以上に気になるのが、実はデジタルズームの画質。

 3倍の望遠カメラを搭載しているとすると、広角から望遠までの1,1〜2.9倍の間、あるいは3.1倍以上はデジタルズームで対処することになる。

 できれば、デジタルズームになる焦点距離も気軽に使いたい。

 だから今一番望まれているのは「高画質なデジタルズーム」だ。ここは「コンピュテーショナルフォトグラフィー」の出番。

 メインカメラに4800万とか1億画素とか高画素のセンサーを積んでいればデジタルズーム時に有利なはずだが(最終的には1200万画素にするのだし)、「もうちょっとデジタルズーム時の画質って上げられるんじゃね?」と思う機種も多い。

 2021年に出たスマホカメラでデジタルズーム時の画質がいい、と思ったのはPixel 6 Pro。得手不得手はあるけれども、全体にデジタルズームとは思えないクオリティーを見せてくれた。さすがGoogle。

スマホカメラトレンド デジタルズームで望遠にして撮った猫。画質の劣化をあまり感じさせないのがさすがだ

 Galaxyのハイエンド機もけっこううまいと思う。

 ソニーのXperia 1 IIIもそこを強化している。

 地味だけど大事な点だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月09日 更新
  1. 「iPhoneの調子が悪いです」の文言、なぜアイホンのFAQに? 実はAppleと深く関係 (2026年02月08日)
  2. KDDI、楽天モバイルとの「ローミング重複エリア」を順次終了 松田社長が言及 (2026年02月06日)
  3. 総務省有識者会議が「手のひら返し」な我が国への示唆――日本を国際標準から遅れさせたのは自らの愚策のせい (2026年02月08日)
  4. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  5. 楽天モバイル、1000万回線突破も残る「通信品質」の課題 5G SAの早期導入とKDDIローミング再延長が焦点に (2026年02月07日)
  6. 東京アプリ、PayPayがポイント交換先に追加される可能性は? 広報に確認した (2026年02月05日)
  7. 「小型iPhone SEを復活させて」──手放せない理由SNSで話題 どこが“ちょうどいい”と評価されるのか (2025年11月29日)
  8. 【ニトリ】1990円の「スマホに付けるカードケース」 マグネット対応でスタンドとしても使える (2026年02月07日)
  9. Suica、JRE POINTのキャンペーンまとめ【2月6日最新版】 1万〜2万ポイント還元や10倍還元のチャンスあり (2026年02月06日)
  10. iPhoneの日付変更で空き容量を確保する裏技は“厳禁” 実行してしまった場合の対処法は? (2026年01月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年