今なおスマホのカメラに足りないと思う「2つの機能」 2022年の進化を占う荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/5 ページ)

» 2022年02月02日 11時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

超広角カメラの強化 マクロ機能を超広角カメラにするモデルも

 超広角カメラに手を付けた端末は少なかった。

 注目はOPPOのFind X3。超広角カメラの強化に乗り出し、メインの広角カメラと同じイメージセンサーを採用して画質を上げてきたのだ。「デュアルフラグシップカメラ」をうたっており、この構成にしたのはFind X3だけだ。

スマホカメラトレンド OPPOの発表会より。デュアルフラグシップカメラとして超広角と広角カメラに5000万画素の同じセンサーを搭載して画質を合わせている

 また、超広角カメラにAF機構をつけることで「マクロ撮影」を可能にした端末もいくつかあって注目だった。

 OPPOのFind X3とかGalaxy S21とか(Galaxyはその前からか)iPhone 13 Proだ。

 どれも広角カメラでぐぐっと近づくと自動的にマクロモードに切り替わる(あるいは画面に表示が出てタップすると切り替わる)仕様。

スマホカメラトレンド Galaxy S21の場合、「フォーカスエンハンサーON」にすると超広角カメラのマクロモードに切り替わると思っていい
スマホカメラトレンド Find X3の場合、ある程度以上近づくと「マクロモード」と表示されて切り替わる

 iPhone 13 Proは勝手に切り替わるのが不評で(画質が落ちるしね)、アップデートでオンオフできるようになった。

スマホカメラトレンド iPhone 13 Proの場合、アップデートによって左下にマクロアイコンが現れ、オンオフできるようになった。

 近距離撮影のニーズはけっこうあるものの、メインカメラでレンズ前1〜2センチまでピントを合わせられるようにするのは難しかった。

 フォーカスって内部のレンズを動かして合わせるのだけど、レンズ前2〜3センチまで対応しようとするとレンズを動かす量が増えてしまう、でもそんなスペースはないのだ。

 そこで、より近くまでフォーカスを合わせやすい超広角カメラにAF機構を載せてマクロ撮影を可能にしようとしたわけだ。

 一般にメインカメラに比べて画質は落ちるし背景もボケないけど、何かをアップで撮りたいってニーズにはいい。

 Find X3は超広角カメラも広角カメラと同じ大きめのセンサーで画素数も多いので、マクロモードにしても画質が安定していて非常に優れている。

スマホカメラトレンド Find X3のマクロモードで撮影した桃。さすが大きめのセンサーを積んでいるだけあってマクロモード時の画質は非常によい

 これはなかなか秀逸なアイデアなので、2022年には広がると思う。

 ちなみにミドルクラスのスマホには3つ目のカメラとして「マクロカメラ」を装備する端末が増えているが、これはたいてい画素数も少なく(200万画素とか)実用性は疑問だ。

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