縦方向に折りたたむスマートフォンは、日本でSamsungの「Galaxy Z Flip4」が販売されていますが、海外ではHuaweiの「Pocket S」やモトローラの「razr 2022」も一部の国で展開されています。たたむと小さな形になるこのスタイルのスマートフォンは着々とファンを増やしており、その動きに乗ろうとOPPOからも「Find N2 Flip」が登場しました。外観を中心に、Galaxy Z Fold4との違いを見てみました。
Find N2 Flipは閉じたときに3.26型のサブディスプレイを搭載している点が大きな特徴です。先行する3社のモデルはPocket Sが1.04型、Galaxy Z Flip4が1.9型、razr 2022が2.7型ですから、Find N2 Flipはさらに大きいのです。このサブディスプレイは解像度も720×382ピクセルと高く、天気や通知なども閉じたまま快適に見ることができます。
早速Galaxy Z Flip4と比べてみると、サブディスプレイの大きさの違いがよく分かります。なお、折りたたんだときの大きさはFind N2 Flipが75.2(幅)×85.5(高さ)×16.0(奥行き)mm 、Galaxy Z Fold4が71.9(幅)×84.9(高さ)×15.9〜17.1(奥行き)mm。重量はそれぞれ191g、187gとほぼ変わらず。Galaxy Z Flip4の方が若干小さく軽いのですが、角を出したデザインにしている一方、Find N2 Flipは角を丸めているので持ちやすく、両者のサイズ差はあまり感じられませんでした。
本体を閉じると隙間はありません。透かして見ても光が見えないのでかなり密着しています。アウトカメラは5000万画素と800万画素で若干出っ張っています。
Galaxy Z Flip4は閉じると1mm程度隙間が出るため、ヒンジ側がやや厚くなっています。しかし、使ってみると気になることはありません。側面の角の部分の処理が横から見ると分かるでしょうか?
Find N2 Flipのヒンジ部分はエレガントなデザインのモールドが入っています。閉じて置いたときにちらっと見えるヒンジ部分にもこだわりを見せているわけです。
背面にはハッセルブラッドの名前も入っています。そもそもOPPOのFindシリーズは同社のフラグシップモデル。Find N2 Flipは折りたたみモデルですが、カメラ性能も高めているわけです。OPPOが開発した画像処理用のAIチップ「MariSilicon X」も搭載されています。
本体を開くと6.8型、1080×2520ピクセルのディスプレイが現れます。アスペクト比は21:9、リフレッシュレートは120Hzに対応。インカメラは3200万画素です。Galaxy Z Fold4は6.7型(1080×2640ピクセル)、22:9、1000万画素。21:9あれば十分広いですし、インカメラのスペックが高いのはOPPOならではの特徴といえます。
さて、ディスプレイの折り目ですが、Galaxy Z Flip4に比べると「筋」は見えにくくなっています。光の当て方によっては完全フラットに見えます。しかしヒンジ部分にディスプレイを曲げたときの伸びが収まる構造になっているため、その部分は見方によっては若干筋のようなものが見えます。とはいえ、普段使う分には目立ちません。
Galaxy Z Flip4よりFind N2 Flipが使いやすいと感じたのは、サブディスプレイを使った自撮りです。ほぼ撮影サイズ通りのプレビューを大きい画面で見ながら写すことができます。自撮りをするだけなら本体を開く必要は一切ないでしょう。
一方、本体を曲げて使うモード(Galaxyのフレックスモード)はヒンジ構造がGalaxy Z Flip4とは異なることもあり、曲げたまま固定できる角度は浅めです。それでも実用上は十分な角度でとどめておくことができます。
OPPOはこのFind N2 Flip2をヨーロッパでも発売予定です。閉じたままでもカメラとして使えるサブディスプレイの存在は、縦折り式のスマートフォンの人気を高めるものになるでしょう。日本を含むアジアでの発売にも期待したいものです。
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