米Googleが5月10日(現地時間)に開催した年次開発者会議「Google I/O 2023」では、多数の生成AI(ジェネレーティブAI)関連の取り組みが発表された。本稿では、Androidエンジニアリング担当副社長のデイヴ・バーク氏が基調講演で発表したAI関連の新機能を紹介する。
「Magic Compose」は「メッセージ」アプリの新機能。GoogleのLLM(大規模言語モデル)「PaLM 2」採用で、返信をAIが生成してくれる。
メッセージの画面下部の返信入力枠に新たに吹き出しアイコンが表示されるようになり、これをタップすると返信テキストの候補が幾つか表示される(下左図)。ここからいずれかを選ぶと、入力枠にMagic Composeのアイコン(ペンの横に星が付いているアイコン)が表示され、そこでそのテキストのトーン(興奮した感じ、静かな感じ、シェークスピア風、リリカル、など)をアレンジできる(下右図)。
この機能は“今夏”にβ版で利用できるようになる見込みだ。
今秋リリース予定の「Android 14」で、ホーム画面を長押しすると表示される「壁紙とスタイル」でのカスタマイズで、新しいショートカットや時計が追加される。また、カラーテーマにモノクロが追加される。
Android 14を待たずに、6月には絵文字の壁紙と「シネマティック」フォトの壁紙を作れるようになる。
絵文字の壁紙は、新たに追加される「壁紙を作成」で「with Emoji」をタップし(下左端の図)、並べたい絵文字を選び(複数可、下中央の図)、配置方法(下右端の図)や色を選んで設定する。
壁紙にした絵文字は突くと動くアニメーション付きだ。
シネマティック壁紙は、「壁紙を作成」で「My photo」をタップしてGoogleフォトにある気に入った写真を選び、編集画面右上に表示されるAIアイコンをタップする。これでAIが被写体と背景を分離され、被写体が立体的に見える壁紙になる。ディスプレイを傾けると背景だけが連動して動く。
「壁紙を作成」で「with AI」を選び、テキストプロンプトで「キュービズムっぽい猫の絵」などと命令すると、それらしい画像が生成され、壁紙にできる。
この機能は“今秋”登場の予定。
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