2022年度の国内携帯出荷台数、2000年度以降で過去2番目の低さに

» 2023年05月18日 14時56分 公開

 MM総研は、5月16日に「2022年度通期 国内携帯電話端末の出荷台数調査」の結果を発表した。

 総出荷台数は3193.3万台(前年度比12.8%減)で、スマートフォンが2985.1万台(11.8%減)、フィーチャーフォンは208.2万台(25.1%減)に減少。スマートフォン出荷比率は93.5%で過去最高となったが、総出荷台数は2000年度以降の出荷統計で2019年度(3125.4万台)に次ぐ2番目に少ない台数となった。物価高騰や、端末値上げの影響により買い替え需要が減少したことが原因と考えられる。5G対応スマートフォンは2902.9万台で、スマートフォン全体の97.2%に拡大した。

MM総研 2022年度通期の国内携帯電話総出荷台数/5Gスマートフォンの出荷台数

 2022年度通期のメーカー別総出荷台数シェア1位はAppleで、12年連続で1位を獲得。総出荷台数は1503.8万台で、スマートフォン出荷台数シェアでは50.4%となる。同社は物価高騰の影響もあり全体的にスマートフォンの買い替え需要は減少傾向にあるが、iPhone 14シリーズの支持やキャリアの販売施策でマイナスを抑えられたと分析している。

 総出荷台数シェア2位はシャープで、3位はFCNT、4位はソニー、5位はサムスン電子、6位は京セラで、上位6メーカーの合計は89.1%と約9割を占める状況は変化していない。スマートフォン出荷台数シェアでは1位がApple、2位はシャープ、3位はソニー、4位はサムスン電子、5位はFCNT、6位はGoogleとなった。

MM総研 2022年度通期メーカー別 総出荷台数/スマートフォン出荷台数シェア

 携帯キャリア別台数/シェアをみると、NTTドコモが1109.3万台(シェア37.2%)でシェア1位となった。NTTドコモ以外のMNOではソフトバンクが787.4万台(26.4%)、KDDIが730.5万台(24.5%)、楽天モバイルが120.5万台(4.0%)で4社合計で92%を占めた。オープン市場は237.4万台(前年度比1.9%減)でシェア8.0%(0.9ポイント増)と構成比は増加している。メーカー別出荷台数シェアをみると1位はAppleで137.2万台(シェア57.8%)、2位はシャープで19.3万台(8.1%)、3位はXiaomiで18.6万台(7.8%)、4位はオウガで18.2万台(7.7%)、5位はモトローラで16.5万台(7.0%)と続く。

MM総研 2022年度通期キャリア別/オープン市場 スマートフォン出荷台数シェア

 2023年度の総出荷台数は3111万台(前年度比2.6%減)、スマートフォン出荷台数は2924万台(2.0%減)を見込む。NTTドコモの3Gサービス終了に伴う買い替え促進施策により2025年度は一時的な回復が見込めるが、台数は微減し3000万台に乗せることは困難だと推測する。また、2024年度には5G対応スマートフォンが100%に達する見通し。

MM総研 国内携帯電話端末の出荷台数予測

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