「iPhone 15(仮)」は標準モデルも4800万画素カメラ搭載か Proの進化は2024年までお預け?次期iPhoneはどうなる?

» 2023年08月29日 06時00分 公開
[山本竜也ITmedia]

 9月に開催されるとみられるイベントでの発表が予想されている、AppleのiPhone 15(仮)シリーズ。既にさまざまなうわさが飛び交っており、その中の1つとして、iPhone 15(仮)シリーズではLightningに代わりUSB Type-Cが採用されるとのうわさを前回お伝えしました。

 今回は、確度が高そうなもう1つのうわさ、カメラに関するうわさについて紹介します。

 iPhoneの背面カメラは、カメラの数やレンズ構成などに変化はあるものの、2015年のiPhone 6sから長らく1200万画素が続いていました。iPhone 14Pro/14 Pro Maxでは、4800万画素にアップデートしたものの、iPhone 14/14 Plusは引き続き1200万画素となっています。

iPhone 14 iPhone 15シリーズは、標準モデルのカメラの方が進化が大きいか(写真はiPhone 14)

 しかしiPhone 15(仮)シリーズでは、iPhone 15/15 Plusの標準モデルも4800万画素になるとのレポートをAppleの情報に詳しいアナリストのMing-Chi Kuo氏が自身のブログで公開しています。広角カメラ(メインカメラ)には、ソニー製の新しい積層型CIS(CMOSカメラ)が採用されるとのことです。

 ソニー製の積層型CISの具体的な型番などは不明ですが、恐らく2021年末に発表された2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサーのことだと考えられます。6月には、この新型イメージセンサーを搭載した初のスマートフォン「Xperia 1 V」が発売されています。

 この2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサーの特徴は、「従来比約2倍の飽和信号量(1つの画素が蓄積できる電子の最大値)を確保し、ダイナミックレンジ拡大とノイズ低減を実現し撮像特性を大幅に向上した」こと。ようするに、従来は同じ層に並べて配置されていたフォトダイオードとトランジスタを2層構造に分離することで、フォトダイオードがより多くの光を取り込めるようになるというもの。実際、Xperia 1 Vも低照度性能が前機種比で約2倍向上したとしています。

2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー より多くの光を取り込めるようになる2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー

 実際の写真写りはイメージセンサーの性能だけで決まるものではありませんが、説明だけを読むとなかなかすごそうな印象です。ただ、この新型イメージセンサー、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxには搭載されず、Proモデルが搭載するのは2024年のiPhone 16シリーズになるとMedium.comは予想しています

 iPhone 15/15 Plusに搭載される積層型CISが、Xperia 1 Vのものと同じになるかは分かりませんが、Xperia 1 Vの広角カメラは1/1.35型センサーで24mm相当F1.9となっています。iPhone 15 Pro/15 Pro Max がiPhone 14 Pro/14 Pro Maxのカメラを踏襲するのであれば、4800万画素広角カメラは1/1.3型センサーで24mm相当でF1.78。仕様だけを比べるなら遜色はありませんが、Xperia 1 Vのカメラ性能は非常に高評価を受けているので、広角カメラの性能だけは標準モデルとProモデルで逆転してしまうという状況にもなりそうです。

 とはいえ、望遠やLiDARスキャナー、Apple ProRAWなどは、依然としてProモデル限定になると考えられます。iPhone 15/15 Plusに新しいカメラセンサーが搭載されたとしても、総合的なカメラ性能でProモデルを上回ることはないのでしょう。

 その望遠に関して、iPhone 15 Pro Maxには、ペリスコープ式の望遠レンズが採用されるとのうわさもあります。ペリスコープは、レンズを横向きに配置することでセンサーとの距離を稼ぎ、望遠倍率を稼げるという構造です。Galaxy S23 Ultraでは光学10倍、Pixel 7 Proにも光学5倍のペリスコープが採用されています。

 iPhoneにペリスコープが採用されるといううわさはiPhone 14発売前からあり、当初はiPhone 14 Pro Maxに採用されるのではという話もありました。しかし、Ming-Chi Kuo氏は2022年7月の時点で、ペリスコープを採用するのはiPhone 15 Pro Maxからになるとの分析を発表していました

 なお韓国The Elecによると、iPhone 15 Pro Maxが採用するペリスコープ式カメラモジュールは、センサーをソニーが、カメラモジュールをLG Innotekが供給するとのこと。そして、その生産歩留まりが期待を下回っているともしています。

 この情報が本当だとすると、iPhone 15 Pro Maxは発売当初は入手難となる可能性もありそうです。

 なお、ここで挙げた話は、ある程度信頼性が高いと考えられるものの、あくまでもうわさに過ぎません。ただ、iPhoneのカメラ性能は定評があるだけに、カメラ性能の強化はiPhone 15(仮)シリーズの大きな注目ポイントとなりそうです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年