新プランのうち「ペイトク無制限」と「メリハリ無制限+」では、月間データ容量に上限を設けていない。ただし、今回から大容量を利用する限られたユーザー向けの速度制限が設定されている。
具体的には、月間データ容量が200GBを超えるユーザーに対して、通信速度が4.5Mbpsとなるよう帯域制限を実施する。4.5Mbpsという速度は、動画のストリーミング再生などのスマホの通常利用では支障が無い設定だ。
ソフトバンク執行役員の寺尾洋幸氏は「200GBを利用するのは全ユーザーのうち0.3%だ。このユーザーが全体の6%のトラフィックを占めている」と説明し、将来的な通信状況の逼迫(ひっぱく)を防ぐために、200GBの制限を設けたと述べた。
従来プランのメリハリ無制限では、テザリングとデータシェア時のみ、速度制限が設定されていた。それは月30GB超過時で128kbpsに速度制限という内容だ。新プランでは、この制限が緩和されている。
新プランのテザリング・データ利用時の速度制限は以下の通りだ。
なお、ペイトク無制限でテザリングを利用する場合は、通常のスマホ利用時と同じ扱い(200GBで4.5Mbpsに制限)となる。毎月多くのデータ容量をテザリングで消費しているユーザーの場合は、ペイトク無制限が最もお得なプランとなる可能性もあるだろう。
ソフトバンクブランドの特典となっている、「PayPayクーポン」などのキャンペーンは継続して実施される。
また、YouTube Premiumの割引や、動画配信サービスのポイント還元上乗せなども継続して実施する。
SoftBankとY!mobileで提供している「Yahoo!プレミアム」の特典は、11月29日に「LYPプレミアム」へリニューアルを実施する。従来のYahoo!プレミアムの特典に加えて、新たにLINEの特典が追加される。LINEスタンプが使い放題や、LINEのアルバム機能の強化、フォントの呼び出し音を変更するサービスが含まれる。
ペイトクのプラン内容を見れば、ソフトバンクの狙いが決済サービスPayPayの利用拡大にあることは一目瞭然だ。ソフトバンクでは今後、ペイトクを全面的に押し出して販売を進めていく方針という。
寺尾氏によると「現状のPayPayユーザーの平均利用額は3万5000円程度」という。ペイトクで上限のポイント還元が受けられる8万円という利用額については「PayPayの決済可能枠はユーザー平均で19万円ほどある」として、生活消費のうち何割かをPayPayやPayPayカードでの決済に変更すれば、達成可能だと強調した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.