2025年日本国際博覧会協会は11月1日から、スマートフォン向けデジタルウォレットサービス「EXPO 2025 デジタルウォレット」を提供する。専用アプリは10月23日から提供が始まっており、会員登録も同日から受け付けている。
EXPO 2025 デジタルウォレットは、2025年日本国際博覧会協会が2025年4月13日から開催する予定の「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」におけるキャッシュレス化を推進するために開発された。
本サービスは大きく「事業連携サービス」と「金融連携サービス」の2つに分けられている。
事業連携サービスは、大阪・関西万博のパビリオン(展示館)や外部事業者との連携を行うためのもので、HashPortが構築を担う。スマホアプリの開発と配信も同社が担当する。
本サービスを細かく見ると、3つに分けられる。
(※1)Soul Bound Token:他の利用者に譲渡や移転ができない処置を施したNFTや仮想通貨(暗号資産)の総称。「個人(=Soul)にひも付けられたトークン」ということで、こう名付けられた
(※2)Non-Fungible Token:ブロックチェーン技術を活用して生成された、代替の効かない(=コピーの存在しない)データ。日本語では「非代替性トークン」と訳される
金融連携サービスは、会場内外のキャッシュレス決済に利用できる電子マネー「ミャクペ!」、SDGs(持続可能な開発目標)につながる行動をしたり万博に関する取り組みに参加したりするともらえるポイント「ミャクポ!」と、ミャクペ!/ミャクポ!の利用やイベント参加でもらえるNFT「ミャクーン!」の3つに大別される。3つのサービスは提供元が以下の通り異なる。
【ミャクペ!】
ミャクペ!は、銀行口座(※3)やクレジットカード、「ミャクペ! ギフト」(※4)からチャージ(残高補充)をして利用するプリペイド電子マネーだ。システムはNECグループが開発した「応援経済圏構築プラットフォーム(デジタル地域通貨基盤)」がベースとなっている。
利用できる店舗は以下の通り。
(※3)「Bank Pay」に対応する金融機関の口座
(※4)ミャクペ!にチャージできる電子マネーギフト
(※5)プリペイド決済に対応しないiD加盟店(ガソリンスタンド、一部の自動販売機など)では利用不可
【ミャクポ!】
ミャクポ!は、先述の通りSDGs(持続可能な開発目標)につながる行動をしたり万博に関する取り組みに参加したりするともらえるポイントで、三菱総合研究所が開発したデジタル地域通貨プラットフォーム「Region Ring」をベースに開発されている。
。付与対象となる具体的な行動/取り組みは以下の通り。
たまったポイントは、万博関連の商品やサービス、特別な体験プログラムへの参加権に交換できる。万博開催前に交換できる商品/サービスも提供するという。
【ミャクーン!】
ミャクーン!の正式名称は「EXPO 2025 デジタルウォレット NFT」で、SBIホールディングスが子会社のSBI VCトレードおよびSBINFTと協力して提供する。
このサービスでは、ミャクペ!やミャクポ!の利用や、万博関連イベントへの参加、万博への参加よってNFTをゲットできる他、自分のスマホで撮影した写真データをNFTとして登録できるようになる。
通常、NFTサービスは有料であることが多いが、本サービスは「暗号資産サービスの体験」を目的として提供されることもあり、初期費用や各種手数料を無料とする。また、トラブルのリスクを軽減すべく、NFTの譲渡/換金はできない設定とされる。
EXPO 2025 デジタルウォレットの提供開始を記念して、「Welcome Campaign(ウェルカムキャンペーン)」が開催される。
キャンペーンの第1弾では、EVERING(エブリング)の協賛のもと、Visaのタッチ決済が利用できる指輪型アクセサリー「EVERING」の特別仕様モデル「welcome ring」が抽選で4万人にプレゼントされる。
抽選対象はEXPO 2025 デジタルウォレットアプリを11月30日までにダウンロードした人で、11月下旬に開設される予定の申し込みサイトから応募する必要がある。
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