NTTの島田明社長は11月7日に開催した記者向けの決算説明会で、「USBメモリの使用を禁止する」方針を示した。NTT西日本子会社のNTTマーケティングアクトProCXで個人情報流出が発覚し、その対策として島田社長が「USBメモリの使用禁止」を示した形だ。
不正に持ち出されたのはNTTマーケティングアクトProCXにテレマーケティング業務を委託していた一部クライアントの情報だったが、後にNTTドコモのユーザー情報が含まれていることが発覚。NTTマーケティングアクトProCXやNTTドコモがニュースリリースで公表した。
こうした事態を受け、島田社長は次のように述べた。
「西日本の子会社の情報流出については誠に申し訳なく思っている。グループ内で記録媒体を持ち込んではいけないなどのルールを設けていたが、ガバナンス(統治)が効いていなかったことを反省している」
「われわれは現在、緊急対応として、グループ全社がルールを的確に守り、実施しているのか否かを確認し、課題があった場合は適切に対応していく。業務においてUSBメモリの使用を原則禁止していたが、一切禁止にしていく必要がある。例外的に使わざるを得ない場合は許可を取るようにしていく」
本件について、一部のメディアが記事の見出しを「USB」としたことから、X(旧Twitter)では「マウスも使えなくなるのでは?」などのデマが流れ、USB禁止がトレンド入りした。
島田社長は決算説明会で「USB」ではなく、「USBメモリ」というワードを用いて、今後の対応策を説明しており、マウスについては本件に一切関係のない内容となる。
ドコモユーザーの個人情報流出 NTT西日本子会社の元派遣社員が不正持ち出し
NTT西日本子会社で約900万件の個人情報流出 元派遣社員が不正持ち出し
ドコモの「ぷらら」「ひかりTV」で個人情報流出の恐れ 最大で約529万件
ドコモは「irumo」が解約抑止に貢献、端末値引き上限4万円は「納得感がある」と井伊社長
NTT島田社長、他社の“NTT法廃止反対”について「誤解がある」と反論 「世界では20年前に終わっている議論」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.