新世代のゲーミングスマホ「ROG Phone 8/8 Pro」発表 より軽く小型になり、カメラも強化

» 2024年01月09日 09時00分 公開
[田中聡ITmedia]

 ASUSが1月9日、CES 2024にて最新のゲーミングスマートフォン「ROG Phone 8」と「ROG Phone 8 Pro」を発表した。価格はROG Phone 8の16GB/256GBが1099.99ドル(約15万8000円)、ROG Phone 8 Proの16GB/256GBが1199.99ドル(約17万3000円)、ROG Phone 8 Pro Editionが1499.99ドル(約21万6000円)。

ROG Phone 8 「ROG Phone 8」のPhantom Black
ROG Phone 8 ROG Phone 8のRebel Grey
ROG Phone 8 より大きなメモリとストレージを搭載し、背面にアニメーションを表示できる「ROG Phone 8 Pro」

 ROG Phone 8はRebel GreyとPhantom Black、ROG Phone 8 ProはPhantom Blackのカラーを展開する。台湾、香港、日本、オーストラリア、欧米での発売を予定している。2月に予約注文を開始するが、日本での発売時期は未定。

 ROG Phone 8は「BEYOND GAMING」をコンセプトにしており、ゲーミング性能だけでなく、デザイン、ディスプレイ、カメラにも注力した。初代ROG PhoneからROG Phone 3までを第1世代、ROG Phone 4からROG Phone 7までを第2世代に分けており、ROG Phone 8はさらにグレードアップした第3世代に位置付けられる。

 デザインについては、先代のROG Phone 7よりもスリムになり、軽量化も図っている。ROG Phone 8/8 Proのサイズは76.8(幅)×163.8(高さ)×8.9(奥行き)mm、重量は225g。ROG Phone 7よりも上部のベゼルを71%薄くしたことで、高さが約10mm小さくなった。奥行きは約1.5mm小さくなり、重量も14g軽くなった。シリーズとして初めて、IP68の防水と防塵(じん)をサポートしている。

ROG Phone 8 ROG Phone 7シリーズよりも軽くなっている
ROG Phone 8 上下のベゼルを特に狭くすることで、小型化にも成功した

 ROG Phone 8 Proの背面には、11×31(合計341)個のミニLEDを搭載しており、これを活用した「アニメビジョン」を利用できる。初期状態では20種類以上のアニメーションがプリセットされている他、自分でアニメーションを作成することもできる。ROG Phone 8にはアニメビジョンを搭載しておらず、「AURA RGB」と呼ぶLEDが背面に点灯する。

ROG Phone 8 ROG Phone 8 Proは背面に341個のミニLEDを備え、ドット絵のアニメ表現が可能
ROG Phone 8 ROG Phone 8の背面にはRGB LEDを4つ搭載する

 ディスプレイはROG Phone 7と同じ6.78型の有機ELだが、上下左右のベゼルを縮めたことで、小型化に成功。94%の画面占有率を実現した。表示しているコンテンツに応じて画面の更新回数を1〜120Hzに調整する可変リフレッシュレートに対応しており、一部のコンテンツは最大165Hzに対応する。ピーク輝度は2500ニト。強化ガラスとして、Corning Gorilla Glass Victus 2を採用している。

ROG Phone 8 ディスプレイの主なスペック

 プロセッサはSnapdragon 8 Gen 3を備える。メインメモリとストレージは、ROG Phone 8が12GBと256GB、ROG Phone 8 Proが16GBと512GB、また「Pro Edition」として24GBと1TBのモデルも用意する。なお、microSDスロットは備えていない。

 バッテリーは2750mAhを2基搭載しており、合計5500mAhの容量を確保した。39分で満充電できる65W急速充電に対応しており、急速充電用の充電器が付属する。なお、小型化の影響でROG Phone 7の6000mAhよりはバッテリー容量が小さく、ゲームやストリーミングなどの連続使用時間はROG Phone 8の方がやや下回るが、「日常使いなら持ちはほぼ変わらない」(ASUS担当者)とのこと。Qi 1.3がベースのワイヤレス充電も利用できる。

ROG Phone 8 合計5500mAhのバッテリーを装備する

 ユーザーから改善してほしい機能として最も要望が多かったというカメラは、5000万画素のメインカメラと1300万画素の超広角カメラに加え、3200万画素の望遠カメラを新たに搭載した。メインカメラには、レンズとセンサーを動かすことで最大3度の動きを補正する、6軸のハイブリッドジンバルスタビライザーを採用する。2倍ズームを活用したポートレート撮影もできる。

ROG Phone 8 メイン、超広角、望遠のトリプルレンズを搭載する

 超広角カメラは120度の画角で撮影可能。望遠カメラは最大3倍の光学ズームや光学式手ブレ補正に対応しており、10倍までの鮮明なズーム、デジタルズームを合わせた最大30倍のズームが可能だ。1300万画素のインカメラでは90度の超広角撮影が可能。

 ROG Phone 8のカメラは「AIカメラ」と銘打っており、認識した被写体のセグメントごとに、最適な画質へ自動調整するという。

 放熱部材のベイパーチャンバーやグラファイトシートを活用した放熱構造も健在。さらに、プロセッサを360度冷却する「Rapid-cooling Conductor」の放熱効率が20%向上している。外付けの冷却ファンとして「Aero Active Cooler X」を用意。従来機よりも冷却用のチップが2.6倍大きくなった他、29%小さく、10%軽くなった。キックスタンドや3.5mmイヤフォンジャックも備えている。Aero Active Cooler Xの価格は99.99ドル(約1万4000円)

ROG Phone 8 プロセッサを中央に配置する構造にして放熱効率を高めている
ROG Phone 8 より放熱性能の増した「Aero Active Cooler X」

 ゲーム機能については、「AIR Trigger」として、カスタマイズできる感圧式のボタンを側面の両端に備えている。見どころのあるシーンになると自動でスクリーンショットを撮ってくれる「X Capture」、ゲーム画面上の文字をコピー&ペーストできる「AI Grabber」も用意している。

ROG Phone 8 ゲームに利用できる感圧式のボタンを側面に搭載

 オーディオ機能については、機械学習によって、通話中やゲームプレイ中などのさまざまなシーンでノイズを低減する機能を搭載。3.5mmイヤフォンジャックを備えており、イヤフォン装着時に有効になる空間オーディオ「Dirac Virtuo」にも対応している。

 新機能として、マルチモーダルAIを用いて、オフラインでもキーワードからアプリや写真を検索できる「Semantic Search」を導入。まずは英語と中国が対応する。

 SIMはデュアルnanoSIMに対応しており、eSIMは利用できない。

ROG Phone 8 ROG Phone 8とROG Phone 8 Proの主なスペック

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