性能についてもチェックしたい。
プロセッサは、どちらもQualcommのものを採用しているが、Galaxy Z Flip4がハイエンドモデル向けの「Snapdragon 8+ Gen 1」、Libero Flipがミッドレンジモデル向けの「Snapdragon 7 Gen 1」を採用している。
Snapdragon 7 Gen 1は8 Gen 1と同様に4nmプロセスで製造されたプロセッサだ。「Snapdragon 778G 5G」と比べてレンダリング性能が20%以上高速になった他、144Hzのリフレッシュレートをサポートする。
同じプロセッサを採用した折りたたみスマートフォンのミッドレンジモデルとしては、モトローラ・モビリティ・ジャパンによって日本市場に投入された「motorola razr 40」「motorola razr 40s」がある。前者はオープンマーケット版、sの付く後者はソフトバンク版だ。
実際のスコアも気になるので、CPUやGPUなどの性能を確認できるベンチマークアプリ「Geekbench 6」をGalaxy Z Flip4とLibero Flipに入れて確認してみた。結果は次のようになった。
ハイエンドモデルとミッドレンジモデルのプロセッサの結果なので、当然ながら差は出るが、Libero FlipでWebや地図、SNSの閲覧、YouTube動画の視聴などといった程度なら、不便を感じることはほとんどない。
ここまで、Galaxy Z Flip4ユーザーの視点で、Libero Flipの使い勝手や性能をチェックしてみたが、Galaxy Z Flip4からの乗り換え先ではなく、初めて折りたたみスマホを買う人や、高価であるがゆえに購入を諦めていた人に向くと感じた。
他社も同じ縦折りスマホを販売しているが、一括価格は10万〜16万円ほどと高価だ。一方、Libero Flipは一括価格が6万3000円と破格。新規契約、またはMNPで乗り換えて、料金プラン「シンプル2 M/L」に加入した場合、端末代金から2万3200円が割り引かれ、3万9800円で購入できる。
メモリ容量が6GB、ストレージ容量が128GBであることや、防塵(じん)・防水等級がIP42で、撥水程度の保護性能であること、ネットワークに関してはドコモとKDDIが保有するプラチナバンドに対応していないこと、重量が約214gとGalaxy Z Flip4(約187g)と比べて27g重いことなど、安価ゆえに留意すべき点がいくつかあるが、それでも手を出しやすい価格であることは間違いない。
板状の一般的なスマホに飽きて、新しい要素がほしい人は、これを機にLibero Flipを検討してみてもよさそうだ。
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