AIはカメラだけでなくさまざまな機能に生かされている。内蔵型AIアシスタントとして「Gemini」がPixel 8aでも利用できる点は大きい。ハイエンドに限定されると想定したが、テキスト入力、音声入力、画像の追加といった方法で、お礼メッセージの作成をしたり、旅行計画の立案をしたりすることに役立つGeminiが、Aシリーズで使えるとは正直いって驚きだ。
関連画像も瞬時に検索できるのもメリット。これは「かこって検索(Circle to Search)」という機能で、画面の下部にあるホームボタンまたはナビゲーション バーを長押しして、画面に表示された画像やテキスト、動画の中で気になる物をすぐに検索できる。気になる物はあるが、名前が想起できないシーンで役立つ。
Pixel 8aの他にもPixel 8、Pixel 8 Pro、Samsung Electronics(サムスン電子)製の「Galaxy S24」「Galaxy S24+」「Galaxy S24 Ultra」など一部機種で利用できる。
通話機能にもGoogleのAIが取り入れられている。その代表例が「通話スクリーニング」だ。AIにより電話に出なくても通話相手の名前や用件が画面上にテキストで表示されるため、あてずっぽうに電話を取らなくてよくなるし、危険な電話なら相手とやりとりをせずに済む。
GoogleはAIだけでなく、長期利用にも力を入れている。Pixel 8aは2020年と2022年にリリースされた「iPhone SE」を除けば、OS/セキュリティのサポートを7年間に渡って受けられる数少ないスマートフォンの1つだ。Googleでは「Feature Drop」と銘打つ。実際に長期間使うかどうかは別として、1〜2年でアップデートが打ち切られるよりはいい。
Googleは2023年秋に発表したPixel 8/8 Proで、OS/セキュリティの“7年アップデート”を打ち出しており、スマートフォンの長寿化が進む。この点はOSから端末までを一貫して設計するAppleが得意としていたが、いずれ「iPhoneより長期間使えるAndroidスマホ」というイメージが定着するはずだ。
長期に渡って利用できるのはいいが、性能は長期利用に値するものだろうか? 両モデルに「Geekbench 6」アプリをインストールし、ベンチマークを計測したところ、次のような結果となった。
結果から分かるように、性能はPixel 8aよりもPixel 8の方がよい。アプリの起動や切り替えなどはどちらもスムーズだが、プロセッサに負荷のかかるゲームなどはPixel 8が有利だろう。とはいえ、プロセッサはどちらも「Google Tensor G3」で、AIに関する機能の下支えとなる他、ブラウザやSNSの閲覧など、一般的な使い方ならストレスを感じないはずだ。
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