MiRZAでできることがおおよそ分かったところで気になるのが、ズバリ誰向けのグラス型デバイスなのか? という点だ。
堀氏は、「MiRZAをまずは法人や開発者に向けて訴求したい」と話す。ソリューションパートナーはXRAIを含む12社で、事業創出パートナーはENENと三越広島の2社にとどまる。ENENでは家具の配置のシミュレーションを、三越は商品の3D閲覧や遠隔接客で新たな購買体験につなげる想定だ。
堀氏は、「私たちが想像する利用シーンを超えて、さまざまなシチュエーションでご活用いただけるように、パートナーの方々のみならず、多くの方々と連携しながら、さらに市場を開拓していきたい」と語る。
「そのため、親会社のNTTコノキューがパートナープログラムを立ち上げ、ソリューションを作ってもらえるようなベンダーの方や、MiRZAを事業に導入する企業をサポートしていく体制も作っていきたい」と堀氏は続ける。
想定販路には、付け心地や秘めた可能性を訴求できそうな販路を選んだ。法人の窓口を持つNTTコミュニケーションズ、全国に実店舗を持つNTTドコモ、オンラインチャネルとしてドコモオンラインショップ、Amazonが含まれる。ドコモの家電製品などのレンタルサービスの「kikito(キキト)」でも取り扱う予定だ。
NTTコノキューが東京・秋葉原に設けた「XR BASE」でも9月11日からMiRZAを体験できるようにした。13日からは補正レンズの主力パートナーであるアイメガネ南浦和店の一角にもXR体験コーナーを設けた。実体験できる場を増やす考えだ。
堀氏は、「まずは法人業務の効率化などでの利用が有力だと考えるが、2025年内のなるべく早いタイミングでMiRZAの2世代目を発売したい。初代が法人向けだとするならば、2世代目は個人向けに打ち出したい。より一般の人が手に取りやすい価格帯を目指し、ずっと装着してもらい、生活に溶け込むような商品としたい」と今後の展望を語った。
ドコモ、XRグラス「MiRZA」を2024年秋に発売 NTTコノキューデバイスが企画から開発まで担当
グラス型XRデバイス出展の狙いは? NTTコノキュー丸山社長に聞く、XRの現在と未来
なぜスマホ型? 3D撮影できるAndroidデバイス「XREAL Beam Pro」投入の狙い 唯一無二のコスパも訴求
スマートグラス「XREAL」ユーザーが「Rokid」に浮気した理由 実機比較で分かったこと
XREALとRokidの“いいとこ取り” 新スマートグラス「VITURE Pro」は調光や視度調整に対応 GACKTコラボモデルも登場Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.