POCOは2018年にXiaomiから生まれたブランドで、独立した製品、販売、マーケティングのチームを持っている。
「POCOのキーワードである自信、衝撃的、影響力、大胆をイメージした表現作りをすることで、POCOの持つ独特なブランドアイデンティティーを創造する」と鄭氏は説明する。Xiaomiが2018年にPOCOブランドを立ち上げて以降、「これらの理念がユーザーに高く支持され、グローバルでは既に90以上のマーケットへ進出し、累計出荷台数は7450万台を突破した」(鄭氏)という。
POCO X7 ProはXiaomiがグローバルで1月10日に発売しており、鄭氏によれば、「ゲーミング性能、高い処理能力、圧倒的なコストパフォーマンスが高く評価され、ガジェット愛好家、スマホゲーマーから選んでもらえた」という。
Xiaomi Japanとしても、POCOブランドの製品を日本で展開してきた。2022年には「POCO F4 GT」を、2年のブランクをへて、2024年には「POCO F6 Pro」を投入した。マーケティングマネージャーの片山氏は、「さまざまなユーザーのニーズに応えられるように、ハイエンドからエントリーまで幅広くそろえたい」という意図に触れ、日本市場でPOCO X7 Proを発売する理由を語った。
ただ、ゲーミング市場を見渡すと、「数年前からモバイルのゲームアプリの市場は少しずつ伸びているように見えて、PC系のゲームの方が盛り上がってるっていうのは事実」(片山氏)で、マーケティングチームの調査では、「モバイルが伸び悩んでいる」ことが分かったという。
そんな中、「日本国内では一部のメーカーがゲーミングに特化したスマートフォンを投入しているのも事実」と片山氏。ゲーミング市場にもまだ希望があるとの見方を示す。とはいえ、「ハイエンドのゲーミングスマートフォンをわざわざメインスマホとは別に持ってもらうのはかなりハードルが高い」ことから、「メインスマホとしても十分使え、ゲームも楽しめ、価格を抑えたモデル」で攻勢をかけるとしている。
その勝算はあるのだろうか。片山氏は「低価格帯のゲーミングスマートフォンは、実はあまり競合がいない」とし、「少ないニーズになるかもしれないが」と前置きしつつも、メインスマホとしても十分使え、ゲームも楽しめ、価格を抑えたモデルで、少ないニーズを「しっかりと狙っていきたい」と意気込む。
さらに、「ゲーミングの性能をうたうことは、スマートフォンであらゆる操作するときの処理性能が高いことの裏付けにもなる」と自信を見せる。「ゲーム性能が高いことで、手元は日常使いでも問題なく使えることをアピールできれば、最終的にゲームをしない方であっても、バッテリー性能などでPOCO X7 Proを選んでもらえる」(片山氏)ため、ゲーマーの方を中心にアピールしていきつつ、日常使いでも問題ないスマートフォンとしてもアピールするようだ。
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