「AI時代に携帯料金が高かったらダメ」「楽天のデータが金脈」 三木谷氏が目指す“最強のAI”とはRakuten AI Optimism(2/2 ページ)

» 2025年07月31日 09時44分 公開
[房野麻子ITmedia]
前のページへ 1|2       

楽天にはユーザーの行動ログデータが3兆以上集まっている

 AIの進化と日本の現状を振り返った上で、「全ての人に最強のAIを」をコンセプトとしたエージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供と、楽天モバイルのコミュニケーションアプリ「Rakuten Link」への搭載、ブランドロゴデザインが一新されたことを発表した。

 Rakuten AIは、楽天エコシステム内の多彩なサービスとシームレスに連携し、よりパーソナル化された顧客体験を提供するという。2025年秋には楽天市場にも搭載される予定だ。

Rakuten AI Optimism Rakuten AIのロゴは右側の新しいロゴに変更
Rakuten AI Optimism エージェント型AIツール「Rakuten AI」を本格展開。まずはRakuten Linkに搭載される

 三木谷氏は、「AIはどちらかというとリファイナリー(精製)。採ってきた金を商品にする、ダイヤモンドを研磨する(ようなもの)。AIのアルゴリズムだけではなく、データが重要。AIにとってデータは金脈」だという。

Rakuten AI Optimism AIはデータが重要。さまざまなサービルを展開する楽天グループは多彩なデータを持っているのが強みだという

 楽天グループは「楽天市場のショッピング情報、楽天トラベルの旅行のデータ、楽天カードの利用データ、楽天銀行や楽天証券、楽天モバイルのあらゆるデータを網羅して持っている」ことが強み。「個人データ(の取り扱い)は気を付けなきゃいけないが、お客さまの行動ログデータは3兆以上集まっている。これを使って、どういうサービスを作ってくか」(同氏)が重要になると語った。

 この膨大なデータを活用するため、楽天はOpenAI、Anthropic、Microsoftなどの外部企業とも提携し、開発を行っている。

Rakuten AI Optimism グローバルなAI企業と提携していることも強み

 楽天独自のLLMである「RAKUTEN AI 2.0」も開発しており、Mixture of Experts(MoE)というアーキテクチャを用いることで、前モデルの30倍もの大きいデータを取り扱えるようになるという。特に日本語での文脈処理能力に優れ、「日本語で最高レベルのAIにする」と三木谷氏は意気込む。スマートフォン上で動作する「RAKUTEN AI 2.0 MINI」の開発も進めている。

Rakuten AI Optimism 楽天独自のLLMを開発中

スマホの写真から、楽天市場で売っている店舗を提示

 Rakuten Linkに搭載されたRakuten AIのデモも披露した。Rakuten Linkからスマートフォン内の写真を読み込むと、AIがその商品を分析し、楽天市場内で売っている店舗を提示。チャットで相談ができ、購入まで進められる。相談は音声でもでき、複雑な内容にも対応できることが紹介された。ユーザーの好みを理解し、ユーザーが自分で検索しなくても、好みに合ったレコメンドがされるという。

Rakuten AI Optimism AIが写真を認識し、似たような商品が購入できる楽天市場の店舗を提示。「カスタム彫刻ができる万年筆を予算2万円以下で探して」といった要望にも対応できる

 三木谷氏はRakuten AIの強さを「圧倒的なデータ量と国際的な組織を持っていることによる開発力、ポイント」と改めて強調。ただ、最終的には「やっぱり人」だと述べる。

Rakuten AI Optimism 人がツールとしてAIを使いこなすことで、人間味のある最強のAIが完成すると三木谷氏

 「人間的なサービスというものが、やっぱり重要になってくる。AIはあくまでもツール。最終的には人と人がつながっていく、それをより効率的にしていくものがAI。皆さん一人一人のサービスや商品に対するこだわり、それにAIを掛け合わせると、世界でも類を見ない人間味があるAI、最強のAIが完成できると思っている」

 「AIを使いこなす、使い倒すこと」の重要性も再び指摘しつつ、楽天は「最強のAIプラットフォームを作る」と宣言。来場者の期待を誘っていた。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  3. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  7. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  8. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  9. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  10. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー