インタビュー
» 2008年07月30日 16時00分 公開

電気街が“萌え”た日、そこには等身大の綾波レイがいたASCII×ITmedia アキバ対談(前編)(5/5 ページ)

[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]
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アキバを取り巻く空気を分析その2――ステージ化するアキバ

ヨドバシAkiba側を散策。「女性は好き」だが「カップル」は嫌いな藤山氏

──ヨドバシAkiba側はアキバっぽい雰囲気がない、というのに関連しますが、秋葉原に来る女性が増えてきたことについて、従来のアキバ好きはどう感じているんでしょうか?

藤山氏 女性が集まってくるのはいい方向なんじゃないかな。ぼくは好きだ(笑)

古田氏 自作PC好きを見る限りは、あんまり関係ない感じですね。なかには「ここは女子供の来るところじゃねえ!」って人もいますけど、少数派です。ただ、PCパーツショップは、そういった客層の変化に対応していますね。端的なのは、1階の品ぞろえです。数年前に比べて、USBメモリやmicro SDカードを並べるショップがものすごく増えました。あれは、女性を含めた自作PCに興味がない人に買ってもらうためにやっていると聞きました。

──いまではゴスロリ着た女の子とか普通に歩いていますね。

藤山氏 だね。でもあれは意外と普通の観光客だったりするんだよ。秋葉原だったら目立たないから。

古田氏 今までスタジオとか自分の部屋でしか着なかったけど、「今日は秋葉原だから」と。

──確かにアキバでメイドさんが交差点歩いていても、誰も振り向きませんね。それが例えば、銀座だったら目立つのに。

藤山氏 そうだね。アニメ関係のイベントやプロモーションで、街のあちこちにメイドさんを配置するとかやっていたんで、「それなら俺たちも問題ないんじゃないか」って裏からパフォーマーが出てきた。もちろん、メディアが煽った部分もあるけど。

古田氏 マスコミに取り上げられて、街でもそれに乗っかったところがあるから、どっちもどっちな部分はありますね。

藤山氏 まあ、実際にオタ芸流行ってないのに、やたらとテレビで「こんなことやってる!」って放送してたからね。テレビを作っている側としては、視聴者に“キモいっ”て思われるものを作りたいというのがあって。

駅前にメイドさんが並ぶ光景は秋葉原ならではだが……

古田氏 「意外に普通でした」じゃ受けないから、ある程度は仕方ないんでしょう。あと、一般の人にしたって、秋葉原に偏見を持つのは当然だと思うんです。だってメイドさんが普通に歩いている街は、やっぱり特殊ですから(笑)。

 だけどマスコミ側が、「秋葉原はこんなオタクもいる」じゃなくて、「秋葉原にはオタクがいる」「オタクだけしかいない」って伝えることで、個々人が持つ偏見を実像のように作ってしまうのが問題だと思うんですね。

 秋葉原って、実際は色々な人がいるわけじゃないですか。オフィス街にもなってきたから、普通にオフィスで働く人も大勢いる。PCパーツ好きもアニメ好きもいて、電車やラジコン、ミリタリーマニア、そして複数の属性を持っている人もいる。そうやっていろいろな人がいるのに、断定的に報じてしまうのはちょっと困る。

藤山氏 うん。そうだね。

後編に続く)

藤山 哲人(ふじやま てつひと)

心はいつも18歳のフリーライター兼プログラマ。最近はフィギュア パンツ鑑定士(1級)としても有名。好きな女性のタイプは、妹系メガネっ娘ツンデレ。著書として、ダメ人間ぶりを露呈する「萌える聖地アキバ 秋葉原マニアックス」(毎日コミュニケーションズ)や「メイド喫茶制服コレクション」、マニア専用・大人の塗り絵「萌えぬりえ」(竹書房)などがある。


古田 雄介(ふるた ゆうすけ)

電気街&量販店やネット事情のリポート、アングラ情報の分析などを得意とするデジタル&サブカルライター。ITmediaやASCII.jpなどのネットメディアのほか、週刊アスキーや週刊SPA!などにも執筆している。明治3年〜終戦ごろの古銭が好き。


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