「Eee PC 1008HA」の貝殻ボディに秘められた実力を探る:S101/S101Hとガッツリ比較(1/3 ページ)

» 2009年07月14日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

Eee PC Seashellがついに国内で販売開始

 「Eee PC 1008HA」は、ASUSTeK Computer(ASUS)の新型Netbook「Eee PC Seashell」シリーズの日本発売第1弾モデル。貝殻をイメージした滑らかな曲線で構成されたボディが印象的だ。国内では7月11日に4万9800円で販売が開始された。

 既に製品の概要は別記事(Seashellと旧機種を比較:「Eee PC 1008HA」の“貝殻ボディ”をパカッと開けてみた)でお伝えしているので、ここでは主にPCとしての使い勝手やパフォーマンス、静音性、放熱性にフォーカスして見ていこう。

ボディデザインも内部設計も一新した「Eee PC Seashell」シリーズの「Eee PC 1008HA」

貝殻をモチーフにした美しいボディデザイン

 貝殻をモチーフにしたボディの具体的なサイズは、262(幅)×178(奥行き)×18〜25.4(高さ)ミリ、重量は約1.1キロと薄型軽量にまとめられている。前面や側面の端に向かって次第に薄くなるフォルムは、見た目だけでなく、手に持ってみても数値以上にスリムな印象を受ける。

 各部の処理は、アップルの「MacBook Air」を意識したようにも思えるが、ボディのサイズやカラーが違うために似ているという印象はあまり受けない。

光沢塗装の曲線的なボディは貝殻をイメージしている(写真=左)。裏面も余計な突起などがなく、すっきりまとまっているが、4本のネジが露出している(写真=右)

 ボディは評価機のパールホワイトのほか、クリスタルブラック、ロイヤルブルー、ローズピンクの4色を用意する。いずれも樹脂製のカバーに美しい光沢塗装が施されており、Eee PC Sシリーズのような金属ボディの高級感こそないが、Eeeシリーズらしいカジュアルで親しみやすいイメージに仕上がっている。


左から、クリスタルブラック、ロイヤルブルー、ローズピンクのカラーバリエーション

 基本スペックはNetbookの標準的な構成だ。OSはWindows XP Home Edition(SP3)がプリインストールされ、CPUはAtom N280(1.66GHz)、チップセットはIntel 945GSE Express(グラフィックスコアのIntel GMA 950を内蔵)、メインメモリはDDR2で1Gバイト、HDDは160Gバイト(10Gバイトのオンラインストレージ利用権付き)を搭載する。従来機種よりも内部基板などを小型化したとのことで、このスリムなボディに1.8インチHDDではなく、通常のノートPCと同様に、9.5ミリ厚の2.5インチHDDを内蔵しているのは好印象だ。

 メモリスロットやHDDベイへ簡単にアクセスできるような手段は用意されていないため、メモリやストレージを交換するには本格的な分解が必要になる。分解の仕方は別記事でも取り上げているが、かなり面倒な作業のため、メモリモジュールやストレージを交換しようと考えているユーザーには向かないといえる。

CPU-Z 1.51の情報表示画面(写真=左)。Atom N280の定格動作クロックは1.66GHzと、Atom N270よりも66MHz高い。アイドル時にはEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)により1GHzで動作する。データストレージには160Gバイトの2.5インチHDD(5400rpm)を採用している(写真=右)。パーティションはCドライブとDドライブで約72Gバイトずつ、BootBoosterという起動高速化の機能用に47Mバイト、システムリカバリ用に4.89Gバイトが確保されている

好みが分かれそうなインタフェースの仕様

 使い勝手を左右するインタフェース類は、ボディの側面にまとめられている。USB 2.0×2、アナログRGB出力用の小型D-Sub、ヘッドフォン、マイク、SDメモリーカード(SDHC対応)/MMC用スロットを装備する。

 通信機能はIEEE802.11b/g/n(nはドラフト2.0準拠)の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDR、100BASE-TXの有線LANを搭載する。旧モデルの「Eee PC S101」や「Eee PC S101H」ではカードスロットや有線LANなどを背面に配置していたが、これらを側面に並べたことでアクセスしやすくした。

 一方、薄型化の影響として、S101やS101Hと比べてUSBポートの数が3基から2基に減り、アナログRGB出力が小型のD-Sub端子に変更されている。USBポートに関しては、付属のマウスを接続すると1基しか残らない。この数では、USBメモリやデータ通信アダプタなどを使う頻度が高いユーザーには少し不便だろう。

前面は閉じた貝殻のように薄く仕上がっている(写真=左)。背面にもインタフェースはなく、電源ランプがあるだけだ(写真=右)

左側面には、ACアダプタ接続用のDC入力、アナログRGB出力用の小型D-Sub、1基のUSB 2.0ポートが並ぶ(写真=左)。右側面には、有線LAN、ヘッドフォン、マイク、1基のUSB 2.0ポート、SDメモリーカード(SDHC対応)/MMC用スロットを搭載する(写真=右)。SDメモリーカード(SDHC対応)/MMC用スロットにはダミーカードが装着してある

 アナログRGB出力に関しては、本体底面に変換アダプタが収納されているため、別途アダプタを持ち歩く必要はない。常用するには心もとないが、いざというときに使えればよいというユーザーにとっては特にマイナス面でもないだろう。ただし、アダプタの収納部分は実に簡易な構造で収まりが少々悪く、耐久性にもやや不安が残る。紛失や故障の際に汎用パーツで代替できないため、もう少ししっかり作ってほしかった。

アナログRGB出力の小型D-Sub端子は、本体底面に収納された変換アダプタを装着して利用する。変換アダプタは本体に収納できる

 また、端子類にカバーが取り付けられている点も好みが分かれるところだろう。見た目がすっきりして、ホコリなどの混入を防げるというメリットもある一方、USBポートを使うためにもいちいちカバーを開くのは面倒と感じる人もいるに違いない。

 また、各端子はカバー内の奥まった場所にあるため、USBポートの周辺、特に上下のスペースに余裕がなくなっており、少し大きめのカバーが付いたUSBメモリなどを使う場合は少し本体を浮かせないと差し込めないといったこともありそうだ。もっとも、これは延長ケーブルを使えば解決できる問題であり、そういった大柄なUSBメモリにはだいたい延長ケーブルが付属しているものでもある。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年11月07日 更新
  1. メーカー自身がバックドアを仕込み、犯罪集団に“販売” 乗っ取られたTV用端末130万台超、Googleが遮断 日本の警察庁も参加 (2026年11月05日)
  2. Windows PC向けゲームの「ロード待ち」はなぜ起こる? 背景に過去との「互換性」 (2026年11月05日)
  3. 画面は見やすく広告なし! 睡眠モニター機能はどう? Amazonの新型スマートクロック「Echo Time」の使い勝手と気になる点 (2026年11月06日)
  4. 耳をふさがないEDIFIER「Comfo Bass Pro」は朝から夜まで充電不要 1万円強でLDACとDolby Audio対応、在宅勤務の“つけっぱなし”にピッタリ (2026年11月06日)
  5. ミュンヘン市はなぜ再びオープンソースソフトウェアへ回帰するのか? 脱Microsoftを巡る欧州の最新事情 (2026年11月04日)
  6. 手書き文書の文字起こし+会話録音も可能なスマートノート Makuakeで先行販売を開始 (2026年11月05日)
  7. 月1200ドルのAIコストが電気代20ドルで済む? NVIDIA「RTX Spark」搭載PCのデモで見えた“ローカルAI”の実力 (2026年11月04日)
  8. 価格は約9万円に上昇、それでも“買い”か? DJIの360度カメラ「Osmo 360 II」を初代と比べて分かったこと (2026年11月05日)
  9. エイサー、フルHD×2面表示が可能な折りたたみ式15.6型/23.8型デュアルモバイルディスプレイ (2026年11月05日)
  10. アイネックス、デスクトップPCの電源操作を手元で行える有線リモコン (2026年11月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー