NEXTGEAR i500PA3の基本システムは、ミドルレンジ向けのCore i7(Lynnfield)とIntel P55 Expressチップセットの組み合わせだが、前述の通りGeForce GTX 285のSLI構成というハイパフォーマンスゲーミング仕様だ。早速その実力を見ていこう。
Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、HDDが足を引っ張り最も低いサブスコアは5.9となったが、グラフィックス/ゲーム用グラフィックスはともに7.9とWindows 7での上限に達している。また、プロセッサとメモリ(RAM)の項目も7.5という非常に高い結果だ。実際、Windows 7の操作も快適そのもので、64ビットOSの性能を余すところなく体感できる。
次に定番ベンチマークテストとして、PCMark05、3DMark06、3DMark Vantageを実施した。なお、3D性能を比較するために、3DMark Vantageでは「Radeon HD 5970」の結果を並べているが、こちらの測定環境はCore i7-965 Extreme Edition(3.2GHz)+Intel X58 Express+32ビット版Windows Vista Ultimate(SP1)という構成なので参考程度に見て欲しい。
PCMark05の結果は、HDDを除くすべてのスコアで1万を超え、Graphicsに至っては1万5000を突破した。Windowsエクスペリエンスインデックスと同様にHDDが低い傾向にあるが、これはほかのスコアが高いと言うほうが公平だろう(なお、評価機に搭載されていたHDDはウエスタンデジタルのWD10EADSで回転数は5400rpm)。高い性能を要求する動画編集から最新の3Dゲームまで、あらゆる用途に対応できる実力を備えている。
一方、3DMark06は1280×1024ドット(nonAA、nonAniso)で1万9468と2万を超えることができなかった半面、負荷をかけた1920×1200ドット(4xAA、8xAniso)の設定でも1万8125とそれほど差のない結果を出している。SLIに対応する処理の重い3Dゲームで実力を発揮してくれるはずだ。
また、3DMark VantageではHighで1万6942、Extremeでも1万1265と非常に高いスコアを記録した。これはRadeon HD 5000世代のデュアルGPU搭載カードであるRadeon HD 5970とも肩を並べるスコアで、本機はまさにゲーミングPCと呼ぶにふさわしいポテンシャルを持っているのが分かる。
GeForce GTX 285の2枚構成という選択は、Radeon HD 5970の存在を考えると二の足を踏みそうになるが、後者はアキバのパーツショップでさえ入手困難な状況が続いており(2009年末)、いまだ“レアパーツ”扱いになっている。「消費電力もDirectX11も関係ない。今あるゲームタイトルを今すぐ快適にやりたい」というゲーマーにとって、これだけの性能を備えながら20万円を切る価格を実現した「NEXTGEAR i500PA3」はうってつけの1台だ。
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