何ができる? いや、それより速度は?──net.USB対応「ETG-DS/US」の実力検証(前編)iPhone 3GSでも使えるみたい(2/2 ページ)

» 2010年01月27日 11時00分 公開
[山口真弘,ITmedia]
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実際にUSB機器をいろいろつないでみよう

 では、実際にETG-DS/USに接続した際の各USB機器の挙動を見ていこう。

 今回は、Core 2 Duo E6400(2.13GHz)、2Gバイトメモリを搭載し、普段使う32ビット版Windows XP Professional(SP3)とほぼクリーンインストール状態の64ビット版Windows 7 Ultimate環境で検証した。ETG-DS/USのファームウェアは現時点での最新バージョンであるVer.1.01、net.USBクライアントソフトも同じくVer1.01を使用。USB増設ハブにセルフパワー対応のエレコム「U2H-TS410SBK」を用い、LAN環境は有線の1000BASE-Tに統一した。

 検証した各機種の動作状況は、青色の枠を「普通に動作」、オレンジ色の枠を「動作不可/ほぼ不可」で分けてある。

ドキュメントスキャナ──PFU「ScanSnap S1500」

photo PFU「ScanSnap S1500」

 業務上、常時使用する機器ではないが使用機会は多く、かつ複数人で使い回す機会の多いのがこの手の小型ドキュメントスキャナ。ETG-DS/USの導入において一番早く「これをネットワーク化したい」と思っていた使い方だ。

 ScanSnap S1500(レビュー:“解像度不問”の高速読み取りを実現――「ScanSnap S1500」を試す 参照)はみごと「問題なく普通に動作」した。本体のワンタッチスキャンボタンについてもUSB接続時と変わらず利用できるうえ、スーパーファインモードスキャンする場合もデータ転送の速度が落ちることもなく、基本的な使い勝手は「ほぼ同じ」だ。

 ドキュメントスキャナは、(A4インクジェット複合機ほどではないが)机上においてそこそこ設置スペースを取ることから、置き場所に困ることもある。これで、適当なじゃまにならない場所へ設置して複数のメンバーで共有できるほか、(普段は常時接続していない)ノートPCユーザーなど、スキャナを使うためにいちいちつなぐのが面倒と思っていた人には特によさそうだ。

 ただ、机から離れた場所に設置すると、原稿をセット、およびスキャン後に原稿を回収するために席を立つ必要が生じるデメリットもあるといえばあるが……。あと、以下の機器すべてに当てはまるが、機器に付属するソフトが複数台のPCにインストール可能かどうか、ライセンスをよく読んだ上で利用するようにしたい。



インクジェット複合機──ブラザー「DCP-535CN」

photo ブラザー「DCP-535CN」

 プリンタも家庭内のPC機器の中ではかなり大型で、場所をとるものだろう。最近はLAN接続対応の「ネットワークプリント」機能を備えたモデルが人気だが、ETG-DS/USを導入すれば、現在使っているUSB接続型のプリンタもほぼ同様の“ネットワーク対応プリンタ”になってしまう。

 検証したDCP-535Cも、結果は「大丈夫」だった。プリント、スキャン機能いずれとも問題なく利用できたうえ、双方向通信(インク残量情報の取得など)も同じように使えた。

 ただし、プリント機能については1台のPCで独占したままというわけにもいかない。ETG-DS/USは、別途プリントサーバ機能も備えるので、複数のPCからプリンタ機能を同時に共有して使いたいならこの機能を使い分けることになる。net.USBモードは双方向通信も含めてほぼすべての機能を使えるが、複数台で同時利用は不可(利用は接続した1台だけ)。一方のプリントサーバモードは双方向通信をサポートしないが、複数台で同時利用可能という違いがある。



Webカメラ──ロジクール「Qcam for Notebooks Pro」

photo ロジクール「Qcam for Notebooks Pro V-UAR38」

 ネットワーク接続対応のWebカメラ機器も存在するが、意外に高価だ。数千円台で導入できるUSBタイプのよくあるWebカメラをそのままネットワーク対応にできるとなると、USBで使用できるケーブル長の制限を超えて、任意の場所へカメラを設置できるようになる──というわけだ。

 評価機器のQcam for Notebooks Proは「問題なく動作」した。別途無線LANを併用するなどし、別の部屋にいる赤ちゃんやペットの様子をチェックする、あるいは(普段PCを使う場所から離れているであろう)玄関付近に置いて簡易防犯カメラにするなどといった用途に威力を発揮しそうだ。



USBディスプレイアダプタ──アイ・オー・データ機器「USB-RGB/D」

photo アイ・オー・データ機器「USB-RGB/D」

 USBディスプレイアダプタは、USB接続で外部のディスプレイを接続できるようにする機器。要はDVI端子をUSB端子に変換する機能を持つ。ETG-DS/USで使うとこれをさらにLANインタフェースに変換するわけで、なかなか回りくどい変換を行うことになる。

 ただ、USB-RGB/Dは「問題なく動作」した。スパン/クローン表示したデュアルディスプレイ環境のほか、640×480ドット/4Mbps程度のXViD動画を再生したが、コマ落ちなどの不具合も発生しなかった。

 具体的な用途は、少し離れた場所にある家庭用テレビをセカンドディスプレイとし、PC内の動画を再生する“なんちゃってDLNA風”に使うシーン。あるいは会議室に設置してある大画面テレビやプロジェクターにUSBディスプレイアダプタを接続し、無線LAN経由にて手元のノートPCでプレゼンをするなどの使い方はどうだろうか。


アナログビデオキャプチャーユニット──アイ・オー・データ機器「GV-MDVD3」

photo アイ・オー・データ機器「GV-MDVD3」

 使用する機会は減っているが、ふと昔録画したVHSテープの映像をバックアップしておきくなることもあるだろう。

 ただ、このGV-MDVD3は残念ながら「×〜△」だ。GV-MDVD3をnet.USBクライアントにマウントさせるところまでは問題なかったが、外部ソースとなるVHSビデオからキャプチャーソフトでキャプチャー開始操作をしたとたんにエラーが発生し、強制終了となる。また、マウント/アンマウントの操作をするたびに別機器と誤認してドライバを再インストールしようとするなど、挙動がたいそう不安定で実用には耐えない。

 ただし外部ソースの表示であれば一応使え、キャプチャーソフトにおけるプレビュー画面上でもコマ落ちなどは見られなかった。今どきニーズがあるかは分からないが、離れた部屋にあるVHSビデオ(などのアナログ映像機器)の映像をPCで視聴するといったことなら一応はできるかもしれない。操作はビデオデッキの前まで行かなければならないが……(ちなみに、LCD-USB7XBは2010年1月現在、アイ・オーが公開する動作確認済み機器一覧には含まれていない)。



スマートフォン──アップル「iPhone 3GS」

photo アップル「iPhone 3GS」

 iPhone 3GSは、PCからの認識はもちろん、iTunesとの同期も含めて「一応動作」した。

 音楽データはもちろん、1つ50Mバイト程度の動画データも同期させてみたが、USB接続と比べて転送速度が若干落ちる以外の使い勝手に差はなかった。手元のPCには(物理的に)何も接続していないのに同期が行われている光景は改めて見ると不思議で、思わずにやけてしまう感覚が得られる。

 ただ、今回のWindows XP環境下での検証時に、アンマウント直後にPCごと落ちる(ブルースクリーンになる)挙動も数回見られた(Windows 7環境では問題なかった)。再現性がないので筆者環境のみであればよいが、こういうのが何度かあるのは若干の不安要素だ(もし同期中に落ちたら、データが消失してしまう可能性もあるわけだし)。

 もっとも、iPhoneについては複数台のPCで共用することも少なく、家庭内のUSBハブに差したままというわけにもいかないので、利用におけるメリットは正直うまく思いつかない(なんとなく、離れた場所でも同期できる/同期するデータをPC別に分ける/そのほかの機能を無視して共有ストレージにしてしまう──などはあるが)。これを試してほしいという案があれば、ご意見をいただければ幸いだ。



 (→後編へ続く)


 とりあえず前編はここまで。後編は、本機を導入予定の人の多くが気になるであろう「ストレージデバイスのパフォーマンスはどうか」をはじめ、「それをわざわざしなくても……」という機器も含めて、接続状況のチェックと利用シーンを考えていく。



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