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東芝は6月14日、個人向けノートPC「dynabook/Qosmio」シリーズの2010年夏モデルを発表した。同社は6月7日に3D立体視対応ノートPC「dynabook TX/98MBL」を発表済みだが、今回新たに6シリーズのノートPCを投入する。6月17日から順次発売する予定だ。
6シリーズの内訳は、AV機能重視の「dynabook Qosmio V」、16型ワイド液晶搭載で高機能な「dynabook TX」、TXのボディに地デジチューナーを備えた「dynabook TV」、15.6型ワイド液晶のエントリー向け機種「dynabook EX」、Netbookの上位に位置するネットノート(CULVノート)の「dynabook MX」、そしてNetbookの「dynabook UX」で、全23モデルを用意する。
新シリーズの投入はないが、dynabook EX/TX/TV/MXはボディデザインが変更された。dynabook EXは光沢ボディに細かなパターンをあしらい、新色のモデナレッドを追加。dynabook TX/TVはパームレストなどにマット調の塗装を施し、キーボードのデザインをキー間隔が離れたタイル型(いわゆるアイソレーション型)に変更した。dynabook MXは中面にエンボス加工を施してマット調の仕上げとし、タイルキーボードを採用している。
ソフトウェアの進化点は多岐に渡る。dynabook Qosmio V/TX/TV/EX(EX/46Mを除く)は、Windows 7 Home Premiumの32ビット版と64ビット版を切り替えられるセレクタブルOSを採用するが、初回セットアップ時にOSの選択が可能となり、「0」キー+電源オンで行っていたOSの変更作業が分かりやすくなった。
2010年夏モデル全体の特徴であるOffice 2010の採用については、dynabook Qosmio V/TX/EXにOffice Home and Business 2010、dynabook TV/MXにOffice Personal 2010、dynabook UXに2年間ライセンス版のOffice Personal 2010を搭載。東芝独自の工夫として、dynabook Qosmio V/TX/TV/EX(EX/46Mを除く)に、Officeの基本操作を音声付き動画で解説する「動画で学ぶWord 2010」と「動画で学ぶExcel 2010」を付加した。
動画再生では、インテルとの共同開発により、東芝の超解像技術「レゾリューションプラス」と同等の処理をCPU内蔵グラフィックス機能で実現。これにより、映像処理エンジン「SpursEngine」を搭載しないdynabook TX/TV/EX(EX/46Mを除く)であっても、「TOSHIBA DVD PLAYER」でのDVD-Video再生時にアップコンバート、デジタルシャープネス、記憶色補正といった映像処理が効くようになった。また、SpursEngineに対応することで、Blu-ray Discへのトータル書き込み時間を約1/5に短縮した、コーレルとの共同開発ソフト「Corel Digital Studio for TOSHIBA」も備える。
音声出力に関しては、dynabook TX/TV/EX(EX/46Mを除く)に「Dolby Adbanced Audio」機能を搭載した。レコーディング時に埋もれてしまった高音を復元する「ハイフリーケンシーエンハンサ」、PCの制限によるオーディオの問題を修正する「オーディオオプティマイゼーション」を新たにサポートしている。
dynabook Qosmio V/TVが採用するテレビ視聴・録画ソフト「Qosmio AV Center」は、録画番組の持ち出し機能に対応。録画した地上デジタル放送をSD画質(640×360ドット/30fps)でSDメモリーカードにダビングし、外出先からケータイで再生できるようになった。
マイクロソフトと共同開発したDLNA対応の映像転送ソフトも新搭載している。dynabook Qosmio V/TX/TV/EXには、YouTubeなどPCの表示画面をDLNAでネットワーク接続されたテレビへ出力できる「TOSHIBA Media Control Plug-in」を装備。さらに、デジタルビデオカメラやデジタルカメラで撮影した映像をDLNAで転送できる「TOSHIBA Media Controller」も備える(EX/46Mを除く)。
ハードウェア面の変更点は基本スペックの底上げが中心で、dynabook MXのCPUをCore 2 DuoからCore i3に世代交代しているのが目立つ。dynabook MXのCeleronモデルもCore iベースの新世代に改めたほか、全モデルにWiMAXを搭載した。また、LEDバックライト付きの液晶ディスプレイを今回発表された全モデルに採用し、消費電力の推移をリアルタイムで確認できる「ecoユーティリティー」や「ecoボタン」を装備することにより、省電力や環境負荷低減にも配慮している。
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