「Evernote」のパッケージ製品や高速音声翻訳ツール、iPad向けアプリを発表ソースネクスト次の一手

» 2010年06月15日 22時10分 公開
[ITmedia]

世界初「Evernoteサービス」のパッケージ製品

ソースネクスト代表取締役社長の松田憲幸氏(右)と米Evernoteのフィル・リービンCEO(左)

 ソースネクストは、6月1日に発表した米Evernoteとの提携を受け、メモ管理ツール「Evernote」のプレミアムサービスをパッケージ化した「EVERNOTE スターターパック」を7月2日に発売する。

 ソースネクストは、「ソフトでわくわく」をスローガンに掲げ、iPhoneアプリ事業への参入や包括的なPCサポートサービスの提供など、これまで同社の基幹ビジネスだったPCソフトウェア事業の枠組みを超えるマルチプラットフォーム戦略を推進しているが、今回のEvernoteとの提携もその一環だ。ソースネクスト代表取締役社長の松田憲幸氏は「先進的なクラウドサービスを提供するEvernoteとの提携は、マルチプラットフォーム化を進めるにあたって重要な施策」と述べ、EVERNOTE スターターパックのみならず、今後もバックアップなどの分野でEvernoteサービスと連携した製品開発を行っていくとした。

 一方、Evernoteのフィル・リービンCEO(Phil Libin)は、「日本国内のEvernoteユーザーは全体の15%を占める。日本語対応からわずか3カ月にも関わらずこれだけのファンがいることに驚いている」と直近のデータを紹介し、その重要な市場である日本で世界初のパッケージ製品を投入できることに感謝の意を述べた。「現在クラウドサービスは増加しつつあるが、店頭で(パッケージ製品を)購入したい人もいる。そういった層に応える重要な取り組みだと思う。Evernoteは世界で350万人の会員がいるがその多くはいわゆる“アーリアダプタ”であり、先進的な若い層だ。ソースネクストの提携で今後はメインストリーム層へリーチできると期待している」(同氏)。

Evernoteは、テキストや音声、Webページ、画像データなどをオンライン上で一元管理し、OSやデバイスを問わず閲覧・編集・同期できるマルチプラットフォームのサービス(写真=左)。プレミアム会員は画像内の文字も認識し、検索対象にできる(写真=中央)。無料のスタンダード会員とプレミアム会員(5米ドル/月)の主な違い(写真=右)

 EVERNOTE スターターパックの価格は1500円。パッケージには、月額5米ドル(年間45ドル)のプレミアム会員ライセンスが3カ月分提供されるほか、「Evernote ハンドブック」(980円)のうち、Evernoteの基本操作を説明する第2章・第3章を抜粋したPDFデータも付属する。

音声翻訳ツールや超字幕シリーズのiPad対応版も投入

 同日行われた製品発表会では、EVERNOTE スターターパックのほか、音声翻訳ツール「超速通訳 ツージル」や、iPad対応アプリの第1弾も披露された。

 超速通訳 ツージルは日英双方向の翻訳ソフトで、マイクで入力した音声を平均約1.5秒という速さで翻訳できるのが特徴だ。英Icihbel社のCTO、ワイベル博士が開発した音声認識・機械翻訳エンジンをベースにしており、日本語特有の主語がない表現や言い回しでも正確に翻訳できるという。また、音声翻訳ソフトの多くは、音声認識のために声の登録や性別設定などが必要だが、超速通訳 ツージルは設定不要ですぐに利用できる。このほか「ジーニアス英和辞典MX」と「ジーニアス和英辞典MX」を収録するほか、音声入力用の小型マイクも同梱する。価格は通常版が6万4800円、アカデミック版が4万9800円。7月2日に発売する。今後は中国語版もリリースする予定だという。なお、翻訳精度はトラベル英会話向けにチューニングされており、発表会場に設置されていたデモ機を試したみたところ、文法に気をつけて話せばかなり正確に翻訳できるようだった。

翻訳エンジンはトラベル英会話向けにチューニングされているという(写真=左)。同社によれば翻訳に要する時間は平均1.5秒ということだが、一文のみの翻訳であれば実際に使ってみて待たされる印象はなかった。mustn't run away...(写真=中央)。ソースネクストのiPad対応アプリ第1弾は「超字幕/Discoveryシリーズ」(写真=右)

 一方、ソースネクストのiPad対応アプリ第1弾として「超字幕/Discoveryシリーズ」も発表された。同社はすでにiPhoneアプリで同様の展開を行っているが、松田社長は「超字幕シリーズはPCのマウスで操作するのは面倒だが、寝転がって(コンテンツを閲覧)できるiPadなら非常に適している」と実際にデモを交えながら説明。「今ではひとりの人が複数のデバイスを持つのは当たり前になっている。ソフトウェアは今後いろいろなプラットフォームで動作するのが前提になる」とマルチプラットフォーム戦略の背景を改めて強調し、年度内に50タイトルでiPadに対応していく方針を明らかにした。

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