CEATEC JAPAN 2010の各メーカーブースは「3D」推し──。それも、見るだけでなく、“撮る”、“遊ぶ”など、普及に向けた一歩先の提案や展示が盛んに行われている。
中でも注目度が高いのは、東芝の「グラスレス3Dレグザ」だ。3Dメガネをかけて視聴する3Dスタイルは製品もすでにいろいろ発売されているだけに認知されつつあるが、メガネをかけなければならないことをデメリットに感じる一般層も多い。グラスレス3Dレグザは、インテグラルイメージング方式と呼ぶ方式を採用した裸眼立体視対応のテレビとなる。その体験ブースは開幕直後から長蛇の列ができ、1時間待ち、1.5時間待ち、2時間待ち──ひいては入場規制を行わねばならないほど盛況となっていた。
同時に参考展示されていたのがグラスレス3Dレグザと同じ裸眼3D表示を実現する「グラスレス3DノートPC」だ。詳細のPCスペックは未確認だが、画面全域を3D表示する方法以外に、ウインドウ内など、ある一部分だけ擬似的にレンズ層をつくる「部分3D表示技術」を搭載。いつもと同じPC利用スタイルで3D表示も両立できる、裸眼3D対応モデルならではの工夫と思われる。基本技術そのものはほぼ完成しているとし、2011年中の市販を目指すという。
もちろん、NVIDIA 3D Visionを利用したフレームシーケンシャル方式の3D対応ノートPC「dynabook T550」を含む2010年PC秋冬モデルもずらりと紹介。新モデルのdynabook T550は、NVIDIA 3D Vision対応モデルで必要だったシャッターの開閉を同期させるためのIRトランスミッター(台形・ピラミッド型の機器)をPC本体内(ディスプレイ上部のWebカメラがある付近に)内蔵したのがポイント。よりスマートに3Dゲームタイトルなどを楽しめるようになった。
ソニーは、IFA 2010で初公開した3D対応VAIOをCEATECでも改めて参考展示していた。
フルHD表示対応の液晶ディスプレイを搭載するVAIO Fシリーズをベースに、240Hz駆動の4倍速技術+LEDバックライト搭載のフルHDパネル、3D対応BRAVIAシリーズと同じアクティブシャッター方式の3Dメガネを用いる。
BRAVIAシリーズと同等の3D体験ができるVAIOとして、BRAVIA、レコーダー、(3D対応ゲームも増える)PlayStation 3などとともに、VAIOも“より高画質で、リッチな3D”が望まれる傾向はあるという。発売は未定だが「2011年前半には」とのことだ。
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