復活の「XPS 14」は“adamo”の美しさと“Studio”のバランスを備えるのか?ずいぶん丸くなったねぇ(2/3 ページ)

» 2010年11月12日 17時28分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

HDMI 1.4aで3D立体視の利用が可能に

 本体に搭載するインタフェースは、左側面にUSB 2.0、マイク端子、2基のヘッドフォン端子を備え、右側面にはマルチカードリーダーと光学ドライブ、USB 2.0と有線LANがある。背面にはUSB 2.0のほかにHDMIとMini DisplayPortといった映像出力インタフェースが用意されている。HDMIはバージョン1.4aに対応しており、垂直同期120Hz以上をサポートする液晶ディスプレイを接続すれば、3D立体視のコンテンツが利用できる。

 USB 2.0は本体に3基用意され右側面の1基がeSATAと兼用になる。左右側面と背面に分散して配置されているので、使い勝手がいいように思えるが、実際に使ってみると左右側面のUSB 2.0が本体奥にあるため、USBメモリの抜き差しが意外と面倒に感じる。

 無線接続インタフェースでは、インテルのCentrino Ultiamte-N 6300 AGNを搭載してIEEE 802.11a/b/g/nが利用できる。このほか、ブロードコムのBCM2070を搭載することでBluetooth3.0にも対応、通信速度が最大で24Mbpsとなるほか省電力性能も向上する。

XPS 14の前面にはインタフェースが用意されない(写真=左)。背面にはUSB 2.0とHDMI、Mini DisplayPortを搭載する。HDMIは1.4aに準拠するので、対応する液晶ディスプレイを接続すれば3D立体視コンテンツが利用できる(写真=右)

左側面にはUSB 2.0、マイク端子、ヘッドフォン端子2基を備え(写真=左)、右側面にはeSATA兼用のUSB 2.0とマルチメモリカードリーダー、光学ドライブ、有線LANを搭載する(写真=右)

底面にはHDDとメモリスロットにアクセスできるカバーが用意される。ACアダプタはサイズが145(幅)×65(奥行き)×15(厚さ)ミリと薄く、コードを巻き取ってもコンパクトだ。コード込みの重さは実測で約386グラムになる(写真=左)。JBLがサウンドデザインを監修したスピーカーを内蔵するほか、タッチ式のボタンでユーザーが割り当てた機能をワンアクションで起動することも可能だ(写真=右)

モバイルノートではないが、Optimus Technologyに対応

Optimus Technologyで有効になるグラフィックス機能はユーザーがカスタマイズ可能だ

 先ほども紹介したように、復活したXPSブランドは、デルのノートPCラインアップでミドルレンジをカバーする。そのため、コスト競争力を意識しながらもある程度のパフォーマンスを発揮することが求められる。XPS 17とXPS 15、そして、XPS 14もシステム構成をBTOで選択できるが、用意されるCPU、GPU、メモリ、データストレージはほぼ共通する。

 3モデルともIntel HM57 Expressチップセットを搭載し、組み合わせるCPUにはクアッドコアのCore i7-840M(1.86GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高3.2GHz)とCore i7-740M(1.73GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高2.93GHz)、デュアルコアのCore i5-560M(2.66GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高2.93GHz)とCore i5-460M(2.53GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高2.8GHz)の4モデルがある。

 グラフィックス機能では、外付けGPUとしてNVIDIAのノートPC向けモデルで“Fermi”世代のバリュークラスとなる「GeForce 425M」と「GeForce 420M」がXPS 14では選択できる。どちらもGPUコンピューティングのCUDA環境に対応するほか、3D立体視技術「3D Vision」が利用できる。ただし、NVIDIAのガイドラインによると、Blu-ray 3Dの再生は問題ないが、3D立体視ゲームの動作において、GeForce 420Mは性能的に実用的な動作が困難であるとしている。

 XPS 14は、NVIDIAの「Optimus Technology」にも対応する。Optimus Technologyは、性能(特に3D処理)が低い代わりに消費電力も少ない統合型グラフィックスコアと、性能が高い代わりに消費電力も多い外付けGPUを搭載したノートPCで、高性能と省電力を両立するために開発された技術だ。CPUにIntel HD Graphicsを統合するArrandale世代のCore i5-560MとCore i5-460MをBTOで選択した場合、利用するグラフィックス機能を起動するアプリケーションごとに統合型グラフィックスコアのIntel HD Graphicsと外付けGPUに切り替えることができる。

 有効になるグラフィックス機能は、アプリケーションごとにNVIDIAが作成するプロファイルで事前に指定されている。その内容はNVIDIAコントロールパネルの「3D設定の管理」にある「プログラム設定」タブで確認できるほか、ユーザーの判断で外付けのGPU(高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ)と統合型グラフィックスを選ぶことも可能だ。また、アプリケーションのアイコンを右クリックして表示されるコンテキストメニューにある「グラフィックスプロセッサとともに実行」項目から外付けGPUと統合型グラフィックスコアを起動時に指定することもできる。

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2024年04月26日 更新
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