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» 2011年03月08日 14時01分 公開

イマドキのイタモノ:双発のCaymanでAMDのフラッグシップたれ──Radeon HD 6990の性能と爆音をチェック (2/2)

[石川ひさよし,ITmedia]
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Radeon HD 6950のCrossFireXを上回る

 今回の性能評価では、Radeon HD 6990と従来のデュアルGPUカードであるRadeon HD 5970、現時点でシングルGPU構成カードの最上位モデルであるRadeon HD 6970、そして、Radeon HD 6950のCrossFireXと比較する。評価用システムは、Core i7-980Xを基幹に構成している。

評価用システム構成
CPU Core i7-980X Extreme Edition(3.33GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.6GHz)
マザーボード ASUS Rampage II Gene(Intel X58 Express+ICH10R)
Memory DDR3-1066(2Gバイト×3)
HDD WD5000AAKS(500Gバイト/7200rpm/16Mバイト)
OS 64ビット版 Windows 7 Ultimate

3DMark06:3DMarks、nonAA/nonAN
3DMark06:3DMarks、4xAA/8xAN
3DMark06:3DMarks、8xAA/8xAN

3DMark Vantage:Overall
3DMark 11:3DMarks

Unigine Heaven 2.1:DirectX 11
LOST PLANET 2:DirectX 11、テッセレーション:Heavy
Ground Wiz RTS Demo v2.1

BIOHAZARD 5:DirectX 10
BIOHAZARD 5:DirectX 9
消費電力

 結論から先に書くと、Radeon HD 6990のパフォーマンスは「Radeon HD 6950の2枚構成によるCrossFireXよりわずかに上を行くあたり」となる。Radeon HD 5970からは順当にスコアを伸ばしており、Radeon HD 6970と比較すると高解像度での落ち込みが抑えられている。

 ゲームタイトルを使ったベンチマークテストでは、Radeon HD 6950のCrossFireXとRadeon HD 6990の差が比較的大きくなる傾向がみられた。Radeon HD 6950のCrossFireX構成は、1GPUあたりのPCI Expressレーン数で有利だが、Radeon HD 6990のSIMDエンジン数や高クロックであることがフレームレートに影響するということだろう。

 バイオハザード5では、マルチGPUの効果が確認できない。スコアのブレも大きいが、デュアルGPU構成で測定した結果はいずれも、DirectX 10であろうとDirectX 9であろうと130FPS前後で、シングルGPU構成のRadeon HD 6970のみわずかに高いフレームレートを示している。マルチGPUが無効である場合、1GPUあたりのストリームプロセッサ数が多くより高いクロックのRadeon HD 6970が優位に立ったものと解釈できる。

 消費電力を確認すると、Radeon HD 6990のピーク時消費電力は今回比較した中では最も高い478ワットとなった。Radeon HD 5970やRadeon HD 6970に対しては100ワット以上高いだけでなく、Radeon HD 6950のCrossFireXよりも約40ワット高い。アイドル時消費電力は、測定した中で2番目に低く、Radeon HD 6970からは20ワットほど高い値で、Radeon HD 6950のCrossFireX構成とほぼ変わらない。

ウルトラハイエンドの扱い難さはあるが、「スペースあたりの性能」は最高

 Radeon HD 6990は、Radeon HD 6970から大きくスコアを伸ばすとともに、Radeon HD 6970より高性能だった従来のデュアルGPUであるRadeon HD 5970からも大きくスコアを伸ばしている。現在のRadeonラインアップで最も高性能であることは間違いない。

 補助電源コネクタレイアウトからも分かるように、消費電力は大幅に増加しているが、そもそもマルチGPUを検討するユーザーであれば大容量の電源ユニットは備えているだろう。ただし、グラフィックスカードのアップグレードで「1枚のグラフィックスカードを交換する」というユーザーの場合は、電源ユニット側のコネクタが6ピンなのか8ピンなのか、6+2ピンなのかを確認しておこう。なお、消費電力と関係しているが、Radeon HD 6990のリファレンスデザインで搭載するクーラーユニットは動作音も大きい。ただし、今回の検証において、Radeon HD 5970のリファレンスカードは何度か熱暴走を起こしているのに対し、Radeon HD 6990ではほとんどそうした異常は発生しなかった点も記しておこう。リファレンスデザインで採用するクーラーユニットの信頼性は向上したといえそうだ。

 実売価格について、AMDは7〜8万円台というラインを予想している。Radeon HD 6970やRadeon HD 6950を搭載したグラフィックスカードは発表から時間も経ち、価格もこなれてきているため、これをCrossFireXするのと、どちらがコストパフォーマンスとして優れているのか、となると、Radeon HD 6990は難しい立場に立たされる。しかし、1枚のグラフィックスカードで最大のパフォーマンスを発揮するという点で考えた場合、Radeon HD 6990は最高のモデルと評価できるだろう。

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