画質面以外の使い勝手のよさにも注目したい。液晶フレーム上部のWebカメラの横には3Dメガネと通信するエミッターを内蔵しており、別途USBポートにエミッターを差して使う必要がない。
付属のアクティブシャッター方式3Dメガネ(TDG-BR250)はUSB経由での充電に対応したタイプとなっており、ボタン電池を内蔵したVAIO F(3D)付属の3Dメガネ(TDG-BR100)よりも軽量になった。このメガネはBRAVIAやVAIO F(3D)と共用でき、VAIOからBRAVIAにHDMIケーブルで3D立体視映像を出力して鑑賞するような場合でも、同じメガネを利用できる。
また、液晶フレーム部分にタッチセンサー式の「3D」ボタンを用意しており、ワンタッチでネイティブ3D映像コンテンツの3D立体視表示の有効/無効、または2Dコンテンツの3Dコンテンツへの変換/非変換を切り替えられる。3D表示が有効になっているときはLEDで青色に光るため、3D立体視が有効に機能しているかどうかをすぐに確認できる。
VAIO Fの3Dモデルにも同様のボタンが用意されているが、これだけで3D立体視機能のオン/オフを確実に切り替えられるのは、個人的にかなり便利に感じる。
本体装備のHDMI入力端子は、バージョンが1.4aとなり、各種3D映像の入力にも対応した。例えば、プレイステーション 3で3Dゲームコンテンツを再生し、VAIO Lの24型フルHD液晶ディスプレイで見るといったような連携も可能だ。前述の通り、3D映像のHDMI出力もサポートしている(HDMI入力/出力時は3Dボタンおよび2D→3D変換が使用できない)。
デスクトップに常駐するランチャーソフト「VAIO Gate」に「VAIO 3D ポータル」というメニューが用意されており、そこから3D関連のアプリケーションにまとめてアクセスできるのもありがたい。Blu-ray 3Dの視聴や2Dビデオの3D変換再生などに対応した「Win DVD BD」、3Dフォトを見る「NVIDIA 3D Photo Viewer」、3Dビデオを見る「NVIDIA 3D Vision Video Player」、テレビ放送を3Dで見られる「GigaPocket Digital」、3Dお絵かきソフト「Family Paint 3D」といったアプリケーションが標準で登録されている。
テレビの3D立体視については、BSデジタルで放送されているサイドバイサイドの3D放送の視聴に対応したことに加えて、2Dの放送をリアルタイムに3D化して視聴する機能も持つ。映像の2D→3D変換にはソニー独自の技術を使っており、3Dの効果は低/中(標準)/高と3段階に設定できる。
「中」の設定でも立体視の効果は控えめでナチュラルな印象だが、変換のクオリティはかなり高く、ドラマやアニメなどを一段上の迫力で楽しめることが多い(もちろん、映像によっては思うような効果が得られなかったり、意図しない部分が立体的に見えてしまうようなこともある)。CPUなどへの負荷は大きい印象だが、似たような機能を備えたソフトウェアでの変換よりも実用的に感じた。
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