先週末、PCパーツショップのレジ前で目立っていたのは、Windows Home Server 2011(以下、WHS2011)のPOPだ。WHS2011のDSP版は8月2日に価格改定が入り、安価な拡張カードとセットで1万2000円前後だったところから、7000円前後まで一気にダウンした。大幅に買いやすくなった家庭用サーバOSを売り出すべく、多くのショップが独自のPOPでもり立てているが、ユーザーの反応はまちまちのようだ。
PC DIY SHOP FreeTは、「OSをこれにするだけで、従来のサブマシンをバックアップやネットワーク管理用のスペシャリストにできます。この価格なら試してみようという人が多くて、HDDとセットでよく売れていますね」と語るが、そういったショップはまだ少ないようだ。多くは「すごく安いんですけど、まだ反応はないです。普通のWindowsとそこまで基本操作に差はないので、コストパフォーマンスを考えたら全然アリな選択肢になったと思うんですけど……。もっと多くの人に気づいてもらえたらうれしいですね」(クレバリー1号店)と、ブレイクを待ち望む声だった。
AMD A75マザーについても、似たようなコメントが多く聞かれる。AMD A75は、CPUとGPUを統合したAMDのプロセッサ「Fusion APU」に対応するチップセットで、プロセッサだけでミドルレンジクラスのグラフィックスカードに匹敵する描画性能が得られるのが特徴だ。
TSUKUMO eX.は「ちょっとした3Dゲームをプレイするなら十分以上の環境が安く作れます。グラフィックスカードがないと、電源のスペックも落とせますし、静かで熱くもなりにくいんですよ。ちょっと自作してみようという人には最高の条件をそろえているんですが・・・・・・いかんせん、知名度がまだ低いんです」と嘆いていた。
先週はASUSTeKからATXサイズの上位モデル「F1A75-V EVO」が登場。アナログRGBとHDMI、DVI、DisplayPort出力を備え、PCI Express x16スロットも3基用意しており、価格は1万5000円弱だ。ドスパラ パーツ館は「これとFusion APUの上位『A8-3850』をセットで買っても3万円以下です。さらに今はDDR3メモリもHDDも安いですから、5万円程度でそこそこのマシンが組めるんですよ。もっと売れていいプラットフォームだと思いますよ」と語る。
ちなみに、DDR3メモリは4Gバイト×2枚のDDR3-1333が3000円以下で買えるようになるなど値下がりが継続しているが、フェイス秋葉原本店は旧規格のDDR2メモリに注目していた。「現行規格が値下がりしてもレガシーなパーツは据え置きなのがいつもの流れですが、今回はDDR2も著しく値が下がっています。さすがにDDR3には及びませんが、1GバイトのDDR2-800で1000円以下だったりするので、古いマシンの強化を狙っている人に気づいてもらいたいですね」という。
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