ジャカルタのプリペイドSIMカードを扱うショップでは、非常に多くの移動体通信事業者を扱っている。地元インドネシア企業のほかにも、東南アジア諸国でよく見かける「3」、欧州資本の「O2」から、なぜかアラブ首長国連邦の国営企業「Etisalat」まで、プリペイドSIMカードやUSBモデルが並んでいる。あまりに種類が多すぎて、どれを選べばいいのかわけが分からなくなるほどだが、ショップのスタッフも使い慣れている地元インドネシアの企業、そして、そのなかでも、ユーザー数が多い「Telkomsel」、または、「XL」を選ぶのが旅行者としては無難だ。
TelkomSelのプリペイドSIMカードで最も一般的なのは、価格5万ルピアで5000ルピアのフィーがついてくる「simPATI Freedom」だが、データ通信専用の「Perdana FLASH Unlimited」もある。
simPATI Freedomを購入する、というか購入してしまうと、3Gデータ通信として利用できるのは、無料でついてくる5000ルピア分のフィーだけで、従量制(500Kバイトまでは0.1Kバイトあたり1ルピア。501Kバイト以上は3Kバイトあたり15ルピア)か、有効期間1日間で容量制限30Mバイト、通信速度384Kbpsのプランを“自分で”選んで使うことになる。
その手続きは、ダイヤル「*363#」で表示されるメッセージに従って、「3.Packket simPATI Freedom」→「3.Flash Unlimited」→「1.Rp 5.000 Flalsh Unlimited」→「1.Ya」と選ぶか、SMSで3636に「UL ON 5000」と送信して、3636から送られてきたメッセージに「UL YA」と返信することでできる。
Perdana FLASH Unlimitedを購入する場合は、認証と開通の手続きをショップスタッフに代行してもらうときに、利用する定額データ通信の契約も一緒にお願いできる。2011年8月15日の時点で、Perdana FLASH Unlimitedの料金と通信速度、容量上限、有効期間は、以下のようになる。購入するときに有効期間と容量上限をスタッフに申告すればいい。
なお、この値はTelkomselのWebページの記載内容をそのまま転記しているが、1万ルピアのプランと5万ルピアのプランで転送速度が逆になっているように思える。
料金 | 通信速度 | 容量上限 | 有効期間 |
---|---|---|---|
5000ルピア | 384Kbps | 30Mバイト | 1日 |
1万ルピア | 1Mbps | 60Mバイト | 1日 |
5万ルピア | 512Kbps | 300Mバイト | 14日 |
10万ルピア | 1Mbps | 1Gバイト | 30日 |
20万ルピア | 2Mbps | 2.5Gバイト | 30日 |
XLの場合、ショップで扱っているのは「XLalu UNTUKMU」というスターターカードで、データ通信を利用したいユーザーは、これに「Internet Packages」というオプションをつけて購入する。Internet Packagesは、3つのプランが用意されている。料金と通信速度、容量上限、有効期間は以下のようになる。こちらも、認証と開通手続きの作業を代行してもらうスタッフに、容量上限を伝えて一緒に手続きをお願いするといい。
料金 | 通信速度 | 容量上限 | 有効期間 |
---|---|---|---|
2500ルピア | 512Kbps | 25Mバイト | 1日 |
5000ルピア | 512Kbps | 50Mバイト | 1日 |
9万9000ルピア | 512Kbps | 1Gバイト | 30日 |
XLでは、これ以外にデータ通信の利用量が少ないユーザー向けに価格を抑えた“Volume Base”のプランを用意している。定額で使える容量が“1000ルピアで1日間1Mバイトまで”“5000ルピアで7日間7.5Mバイトまで”“2万ルピアで7日間20Mバイトまで)で、それを超えると1Kバイトあたり3ルピアの従量制に切り替わる。
料金プランの内容は、事業者間の競争の激しさを表すように、随時変更されている。筆者がジャカルタでプリペイドSIMカードを購入したのは7月初旬のことで、このときTelkomselのFlash Unlimitedでは、5万ルピアで有効期間14日間のプランが通信速度384Kbps、10万ルピアで有効期間30日間のプランが通信速度384Kbps、20万ルピアで有効期間30日間のプランが通信速度512Kbpsだった。
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