DDR3メモリの値下がり傾向は一旦落ち着いたものの、大容量HDDは底知らずにゆっくり下がり続けており、アキバでは最大容量の3TバイトHDDが9000円切りで販売される光景もみられる。クレバリー1号店は「3TバイトHDDも1Gバイトあたり3円以下の領域までいっていますが、2.5TバイトHDDは6600円台まで下がっているのでさらに安いです。フォーマットの問題がクリアできる環境なら、間違いなくオススメですね」と話していた。
そうした中、安価で大容量なHDDと転送速度が速いSSDを組み合わせて使う動きが加速している。ツートップ秋葉原本店は「SSDをブートドライブにして、データ用にHDDをあてるのは昔から定番ですが、最近はZ68マザーの『スマートレスポンステクノロジー』を使って、SSDをHDDのキャッシュにする人も普通に増えています。OS側からはSSDとHDDが1つのドライブとして認識されるわけです。高速で大容量なドライブがほしいなら、もっとも経済的な選択肢といえるでしょう」と語る。
キャッシュ用のSSDのために、コンパクトなmSATAインタフェースを備えるマザーボードや、対応SSDも増加中だ。先週はOCZから120GバイトのmSATA SSD「NOC-MSATA-120G」が登場した。価格は2万4000円弱だ。転送速度はリード最大280Mバイト/秒、ライト最大260Mバイト/秒。
クレバリー1号店は「動画編集するなら120Gバイトくらいのキャッシュはほしいですよね。同シリーズでは30Gバイトと60Gバイトモデルも出回っていますが、30Gバイト程度だと起動時のOSとWindowsアップデート分でかなり埋まってしまいますから。ヘビーな処理をいつまでも快適にこなすなら、キャッシュも大容量にこだわるべきでしょう」と話す。
一方、Z68マザー以外の構成でもSSDキャッシュが簡単に利用できるアイテムがデビューしている。OCZの「RevoDrive Hybrid RVDHY-FH-1T」で、価格は4万8000円弱だ。RevoDrive Hybridは、120GバイトのSSDと1Tバイトの2.5インチHDDをオンボードした、PCI Express x4接続のハイブリッドドライブ。そのままSSDをキャッシュとして使う1台のドライブとなり、リード最大910Mバイト/秒、ライト最大810Mバイト/秒で動作する。パソコンショップ・アークは「高価ですが、とにかく大容量を追求したいという人には面白いパーツだと思います」と話していた。
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