HDD以外のPCパーツは流通量も価格動向もいたって良好だ。PC DIY SHOP FreeTは「HDDの代わりに検討する人も普通にいるくらい、SSDが買いやすくなっていますし、一時期値上がりしたDDR3メモリも落ち着いています。価格の上下はほかのパーツでもたまに発生しますが、HDDのように潤沢に出回っていたものがいきなり激減するような動きはまず起きませんからね」と話していた。
それを裏付けるように、先週は1枚8GバイトのDDR3-1333メモリが1万円以下で売られるなど、急激な値下がりをみせていた。パソコンショップ・アークに並んでいたのは、A-DATA製のバルクメモリ。ELPIDAチップを採用しており、8Gバイトモジュール単体で9980円の値がつけられていた。
通常のDDR3メモリで最大容量となる8Gバイトモデルは、9月中旬にサムスンから2万6000円前後でデビューしている。それからわずか1カ月半で、規格レベルでは最安値で6割近いダウンを実現したことになる。同店は「4Gバイト×2枚キットが3000円程度で買える現状、まだまだヒットを飛ばすほどの反響はありません。それでも、マニア向けという感じではなくなってきた印象はあります」と語った。
CPUの動きも活発だ。前回リポートしたSandy Bridgeの最上位「Core i7-2700K」が発売から順調なスタートを切っていた。標準クロックは3.5GHzで、TDPは95ワット。価格は2万8000円前後だ。クレバリー1号店は「1月からロングヒットしている2600Kと100MHzしか差がないんですが、クラス最強に乗り換えたいという人はけっこう多いですね」と話してた。
また、TSUKUMO eX.は2700Kのバルク品を入荷しており、マザーボードとのセット販売を行っていた。価格はリテール版より1000円安い2万6800円。「保証サービスも、リテールのCPUクーラーも使わないという人なら、バルク品がお得です。Sandy Bridgeはずっと一番人気のプラットフォームなので、イチからパーツをそろえて自作したいという人に注目してほしいと思っています。……まあ、いまはHDDが不安ですけど」とプッシュしていた。
ライバルのAMDから登場したFXシリーズは、6コアの「FX-6100」と4コアの「FX-4100」ともに、好調と語るショップはなかった。しかし、11月4日に8コアの「FX-8150(水冷モデル)」と「FX-8120」の発売が決定しており、そちらのヒットを期待する声は多い。PC DIY SHOP FreeTは「やっぱり新しいプラットフォームはハイエンドを試したいという人が多いんですよ。ウチのFX-8150マシンも順調に売れていますし、単体発売でもヒットすると思います」と語っている。
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