「いまでも需要はあるのです」――AGP対応グラフィックスカードなど“枯れた新製品”の魅力古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2011年12月19日 10時18分 公開
[古田雄介(ぜせ)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

AGP接続のGeForce 6200Aと、CUDAコア増量版のGeForce GTX 560 Tiカードが登場!

AFOX「AF62A-512D2H2」

 マザーボードやグラフィックスカードなどの板モノは、数年前に流行したチップを使った新製品が投入されることもある。TSUKUMO eX.は「どこかの工場から不良在庫になったチップや基板などが大量に出回って、それをベースに新製品が作られるというパターンも海外ではよくあります」と語る。そのうち日本で売れそうなものは、ショップが直接並行輸入したり、代理店を通して大規模に輸入したりして、アキバに姿を現すことになる。今週は、その手の新製品が目立っていた。

 クレバリー1号に入荷したのは、GeForce 6200Aを搭載したAFOXのグラフィックスカード「AF62A-512D2H2」だ。GeForce 6200Aは、2004年ごろに登場したGeForce 6200チップをAGPにネイティブ対応したバリエーションモデルで、AF62A-512D2H2もAGP 8Xで接続される。1スロット占有型で、DDR2メモリを512Mバイト搭載する。価格は4380円だった。同店は「実は夏ごろにほぼ同じ製品を仕入れる予定だったんですが、付属品がバラバラだったりとひどい状態だったので取りやめたんです。今回はきちんとそろっていたので取り扱いしました。いまでもAGP 8Xの需要はありますからね」と裏話を語ってくれた。

ASRock「G41C-VS」

 現行の安価なマザーといえば、5000円前後から製品が見つかるH61やA55マザーなどが挙げられるが、G41やAMD 800シリーズを搭載したモデルも比較的流通量が多い。先週は複数のショップにASRockのG41マザー「G41C-VS」が入荷していた。DDR2とDDR3に両対応するmicro ATXマザーで、各規格向けにメモリスロットを2基ずつ用意しているのがポイントだ。両規格の併用はできず、2スロットを使って最大8Gバイトまで搭載できる。価格は4000円前後。

 PC DIY SHOP FreeTは「古めのメモリを再利用できますし、マザー独自にDDR3-1333にも対応しているので、最近の安いDDR3メモリを使うという手もありですよ。LGA 775対応のCPUがあるなら、安くマシンを組むのにいい選択肢になるでしょう。レガシー系はコンセプトを割り切るとすごく狙い目ではあるので、イチから組むのも場合によってはありだと思います」と話していた。

EVGA「GeForce GTX 560 Ti Classified」

 一方で、最新鋭のパーツが並行輸入で店頭に並ぶ場合もある。先週目立っていたのは、ドスパラ パーツ館が入荷したEVGAのGeForce GTX 560 Tiカード「GeForce GTX 560 Ti Classified」だ。通常のGTX 560 Tiと違い、CUDAコアが384基から448基に増やし、コアクロックを822MHzから797MHzに減らす、特殊な仕様となっている。価格は2万9490円だ。

 同店は「特価で2万5000円程度になっているGeForce GTX 570カードもあるくらいですから、当然この価格では売れませんよ。まあ、未発表のバリエーション仕様という話題性を重視して仕入れたという感じです。たまにはこういうヘンなモノが混ざってこそのアキバだと思いますし」と語る。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年05月17日 更新
  1. 「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の既知の不具合まとめ【2025年5月16日現在】 (2025年05月16日)
  2. 米国発のPCケースブランド「Okinos」が日本上陸 3面ピラーレスやキューブ型、木材装飾など9製品を5月17日に発売 (2025年05月16日)
  3. スマートホームデバイスと連携可能なCO2チェッカー リンクジャパン「eAir3」を「SwitchBot CO2センサー」と比較してみた (2025年05月15日)
  4. アイロボットのロボット掃除機「ルンバ」の新型が好調な売れ行き その理由を解き明かす (2025年05月16日)
  5. リプレースを迎える小中学校の「学習用端末」 PCメーカー各社が「Next GIGA」向けPCを展示 (2025年05月15日)
  6. Onyx、筆圧ペン入力にも対応した7型電子ペーパー端末「BOOX Go 7」新モデル カラーモデルも投入 (2025年05月16日)
  7. 赤外線リモコンで家電製品をオン/オフできるオーム電機のリモートプラグ新モデル「OCR-RCT01W」を試してみた (2025年05月14日)
  8. ロープロファイル磁気スイッチ搭載、ELECOM GAMINGの「VK720AL」を試す 次世代ゲーミングキーボードはさらに“低く速く”を目指した (2025年05月14日)
  9. MINISFORUM、Ryzen 9を搭載したコンパクト設計のデスクトップワークステーション (2025年05月15日)
  10. 「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の既知の不具合まとめ【2025年4月10日現在】 (2025年04月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2025年