AMDが明らかにしたロードマップは、デスクトップPC向けGPU、ノートPC向けGPU、デスクトップPC向けCPUとAPU、ノートPCとタブレットデバイス向けCPUとAPU、サーバ向けCPUの各カテゴリーに分け、性能と消費電力ごとにGPUでは、「エンスージアスト」「パフォーマンス」「メインストリーム」「バリュー」の各クラスに、CPUとAPUでは、「パフォーマンス」「メインストリーム」「エッセンシャル」「タブレット/ファンレス」の各クラスに向けたモデルを挙げている。
デスクトップPC向けGPUでは、エンスージアスト級で先日登場した“Tahiti”コア採用のRadeon HD 7900シリーズの上位シリーズに「Radeon 7000 Series GPU Ultra Enthusiast Graphics Card」の“New Zealand”を投入、パフォーマンス級では、上位シリーズとして“Pitcaim”コア採用のシリーズを、下位シリーズとして“Cape Verde”コア採用するシリーズをそれぞれ用意する。いずれも、28ナノメートルプロセスルールを取り入れ、Tahitiで導入した「Graphics Core Next」アーキテクチャを採用する。登場予定は2012年第1四半期だ。
なお、メインストリーム級とバリュー級は、既存のRadeon HD 6600シリーズ、同 6500シリーズ、同 6450を継続していく。
ノートPC向けGPUでは、開発コード名“London”ラインアップが登場する。エンスージアスト級とパフォーマンス級の上位シリーズでは、Graphics Core Nextアーキテクチャを採用するRadeon HD 7000Mシリーズを2012年第2四半期に投入、パフォーマンス級の下位シリーズではRadeon HD 7600Mシリーズを、メインストリーム級の上位シリーズではRadeon HD 7500Mシリーズ、メインストリーム級の下位シリーズからバリュー級まではRadeon HD 7400Mシリーズがそれぞれ登場する予定だ。
なお、AMDは、2013年に登場するGPUアーキテクチャの開発コード名として「Sea Islands」を挙げているが、その具体的な製品予定については示していない。
デスクトップPC向けCPUでは、2012年の後半にパフォーマンス級とメインストリーム級の上位シリーズで、Bulldozerの後継となる32ナノメートルプロセスルールの“Piledrive”コアを8基を実装する第2世代FXシリーズ「Vishera」を投入する。
メインストリーム級のミドルレンジから下位シリーズでは、同じ32ナノプロセスルールのPiledriveコアを採用するとともに、DirectX 11をサポートする“第2世代”グラフィックスコアを統合する Fusion APU Aシリーズで2〜4コアを実装する「Trinity」シリーズが登場する。
コンパクトデスクトップPCを想定するエッセンシャル級では、「Brazos 2.0」世代のFusion APU Eシリーズが登場する。デュアルコアの“Bobcat”CPUコアとDirectX 11対応のグラフィックスコアを統合し、Brazos世代からCPUコアとグラフィックスコアの動作クロックを高くするほか、新しい機能も追加するとAMDは説明している。
2013年になると、Visheraシリーズは継続するが、TrinityシリーズとBrazos 2.0シリーズは、それぞれ、Fusion APUの「Kaveri」と「Kabini」に切り替わる。KaveriとKabiniは、28ナノメートルプロセスルールを導入する予定で、Kaveriは、新世代のCPUコアとなる“Streamroller”を2〜4コアを実装し、Graphics Core Nextアーキテクチャを採用するグラフィックスコアを統合する。Kabiniでは、“Jaguar”CPUコアを2〜4基実装し、Graphics Core Nextアーキテクチャを採用するグラフィックスコアを統合する。JaguarアーキテクチャはBobcatの後継となるアーキテクチャだ。なお、AMDが示した資料には、Streamrollerアーキテクチャの後継として“Excavator”アーキテクチャの開発コード名も明記している。
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