手のひらにイオンスーパー、主婦目線のタブレット活用「暮らしサポートサービス」開始イオン×NTT西×シャープが3社共同で展開(2/2 ページ)

» 2012年02月23日 04時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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NECチップ内蔵で、その場で電子マネー決済も

 また、端末にFeliCa対応のNFCチップを内蔵し、イオン展開の電子マネーサービス「WAON」などを用いた電子決済も2012年度上期に実現する予定。タブレットにWAONカードやおサイフケータイをかざすだけで購入・決済可能となれば、既存のネット通販におけるクレジットカード決済方法より分かりやすく、安心して使えることだろう。

 IT機器やサービスで「女性心」をつかむのは非常に難しい。「何もないところから“家族に何があればうれしいか”を改めて考えて企画した。商品・製品をどう使いこなすかではなく、“今の生活を軸にしつつ、自然にこうなればいいよね”の視点で、子育て世代の主婦の方を対象にUIのデザインや機能、アプリやサポートサービスの使い勝手についてアンケートや座談会を行い、ユーザーの生の声をUIに幅広く反映した。IT機器は女性には難しいとされるが、例えば子どもと一緒に使えるものであれば、自然に覚えられる。そんなイメージで自然に楽しく、便利に使っていただけるサービスに仕上がったと思う」(ハーストリィプラス 代表取締役の佐藤緑氏)

photophoto ハーストーリィプラスの佐藤緑代表取締役「とにかく女性目線で、商品がどうかでなく“これがあったらどう使うか”を考え、UIデザインや機能、ユーザビリティの向上に努めた」

 端末の基本価格は7型モデルが3万9800円、10.1型モデルが4万9800円(2012年4月発売予定)。購入者にイオンネットスーパーのポイントを数千〜1万ポイントほど付与する特典も用意する予定とする。

 提供エリアはまずは関東・広島エリアから。その後、全国のイオンネットスーパー(2012年2月現在192店舗で対応)対応店舗があるエリアを中心に順次拡充する計画という。



 「家族だんらんの真ん中にタブレット」──。スマートフォンに対し、“何に使うのか分からない”と一般層には普及がそれほど進んではいないタブレットだが、何も先進的っぽい使い方を無理して見つけることもない。……例えば「ネットスーパーのラクラク注文用機械」として導入するのでもよいわけだ。

 導入における障害は、専用機器となるタブレットがインターネットに接続されていることが条件になることか。自宅においては固定インターネット回線(モバイルインターネット回線でもよいが)とルータ設定、そして無線LAN接続が必要だが、そこはIT機器に詳しいお父さんの出番だ(それも家族コミュニケーションの1つといえないこともない)。じきにWAONでの電子決済ができるようになる予定だが、決済先がそれぞれ分かれており、複数あるのも少し分かりにくく不安という声が上がるかもしれない。

 ともあれ、お父さんの意向はともかく、家庭のおサイフを握る「お母さん」の主婦ニーズにどれだけ響くサービスを提供し、訴求できるかがキモだ。週末にイオンモールなどに集うファミリー層を取り込める可能性を想像すると、意外にどうなるかなと期待してしまうサービスではないだろうか。

photophotophoto 子どもが帰宅したら「おかえりタッチ」。(共働きしていると想定した)親からのメッセージが表示され、同時にフロントカメラで自動撮影→親に写真付きメールを自動送信する。冷蔵庫に張る「おやつあるよ」的メッセージでのコミュニケーションをIT的に拡張した安心のための機能がある。レシピ情報も、「午後、友達がたくさん来るからおいしいおやつよろしくね」と急に言われても大丈夫──のようなことにも対応できる情報を提供する
photophotophoto イオンネットスーパー機能も、イオン店舗を模したUIで実際に店舗を見て回っているような感覚で買い物できるよう工夫したという。FeliCa対応のNFCチップを内蔵し今後、WAONでのその場決済も可能になる
photophotophoto 専用タブレットは7型と10.1型のモデルを用意する。すでに販売されているGALAPAGOSシリーズとは異なる仕様とのことで、NFCチップ+長時間動作のバッテリーを搭載する。GALAPAGOS STORE連携のeBookコンテンツの購入も可能。同3社以外に、他社いくつかのサービスと連携した情報・アプリケーション提供も受けてサービスを拡充させる
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