5万円台でタッチ対応のWindows 8モバイルPC――「VivoBook X202E」はアリなのか?Win 8でも安値攻勢のエイスース(2/4 ページ)

» 2012年11月12日 15時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

11.6型ワイド液晶ディスプレイはマルチタッチに対応

1366×768ドット表示の11.6型ワイド液晶ディスプレイを採用。表面はグレア仕上げで、液晶ディスプレイの画面とフレームがシームレスにつながっている

 液晶ディスプレイのサイズは11.6型ワイド、解像度は1366×768ドットに対応する。最近のモバイルノートPCではより高い解像度、高画素密度の表示に対応するニーズも強いが、低価格の製品だけにこれ以上を要求するのはお門違いだろう。

 なお、Windows 8の動作要件としては、Windowsストアアプリを利用するには1024×768ドット以上、Windowsストアアプリのスナップ機能を利用するには1366×768ドットという内容があり、それはきっちり満たしている。

 明るさや表示品質は5〜8万円くらいの価格帯のノートPCとしては標準的といえる。色味は目視でも青が強いことが分かるため、色にこだわるならば、調整したほうがよい。

 表面は光沢仕上げなので、外光や照明などは映り込みやすい。一般的なTNパネルのため視野角は狭く、特に上下方向が狭い。液晶ディスプレイのチルト角度は最大で約135度まで開くので、見やすい角度に調整して使いたいところだ。ちなみに、評価機のヒンジは固すぎず緩すぎず、ちょうどいい固さという印象を受けた。

 この液晶ディスプレイに、10点同時のマルチタッチに対応したタッチパネルを装備している点が、VivoBook X202Eの大きな特徴だ。タッチ操作を強く意識して開発されたWindows 8自慢のユーザーインタフェースをフルに体験できる。

 とはいえ、最近はタッチパネル表面の摩擦の少なさ、触り心地のよさ、指紋の拭き取りやすさといった部分を強調するメーカーも出てきている。率直にいって、その辺りに関してVivoBook X202Eの品質は平凡な印象ではあるが、使いづらく感じるほどではない。意識して使い比べてみなければ、気にならないだろう。指の動きに画面の描画が滑らかに追従するWindows 8ならではの操作感は十分味わえる。

液晶ディスプレイは、10点同時のマルチタッチに対応した静電容量式のタッチパネルを備えている(写真=左)。液晶ディスプレイのチルト角度は最大で約135度まで開く(写真=右)

素直な配列のキーボードとWindows 8対応タッチパッドを搭載

キーボードは日本語6段配列のアイソレーションデザインだ。縦方向のキーピッチが少し狭いが、キーの配列にクセはない

 キーボードは、キートップのみを露出させたアイソレーションタイプで、標準的な6段配列だ。キーの配列にクセはないが、キーピッチは実測で横が約18.5ミリ、縦が約16.5ミリと、少し縦のピッチが狭い。また、最上段のファンクションキーやカーソルキーが小さめ(いずれも実測でのサイズが約12.5×約8ミリ)なので、人によっては少し慣れが必要かもしれない。

 スイッチの強さは適度で悪くないが、素材が影響しているのか、タッチ感としてはやや頼りなく、人によってはカチャカチャとした音も気になるかもしれない。もっとも、キーボードユニットは剛性の高いボディにしっかり固定されている。したがって、強めにタイプしても、たわみなどは感じない。

 最上段にはファンクションキーと共有でディスプレイの輝度や音量調整、無線機能のオン/オフを行うキーがある。ただ、このキー操作では無線LANとBluetoothの両方を一緒にオン/オフにすることしかできず、無線LANだけをオンにしたり、Bluetoothだけをオンにするといったことができない(Windows 8の設定メニューから個別にオン/オフを行うことは可能)。細かいことではあるが、ZENBOOKでは実現できていただけに気になった。

 キーボードの手前には、タッチパッドとボタンを一体化したいわゆるクリックパッドを装備する。ASUSのドライバが導入されており、マルチタッチジェスチャーによる操作が可能だ。2本指でのスクロールやズーム、3本指でのページ送り/戻しといったおなじみの機能のほか、パッドの右端から左へのスワイプでチャームの表示、左端から右へのスワイプでWindowsストアアプリの表示といったWindows 8を便利に使える機能も加わっている。

タッチパッドにはASUSオリジナルのドライバが導入されている。使える機能は「ASUS Smart Gesture」ユーティリティで確認できる。パッドの右端から左へのスワイプ動作でチャームを表示するなど、Windows 8の操作に対応した機能も備えている

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月16日 更新
  1. 「JBL Tune 310C USB」レビュー USB Type-C接続×ハイレゾ対応でAndroidスマホやiPhone 15シリーズにもお勧め! (2024年04月15日)
  2. Amazonのタイムセールが「スマイル SALE」に変更 4月19日からゴールデンウィークセール開催 (2024年04月13日)
  3. アキバでは散りはじめた桜 それでも桜デザインが注目を集める理由 (2024年04月15日)
  4. Synology「BeeStation」はNASより便利な一面も 家族の“秘密”も守れるストレージ、共有リンクや写真管理もある (2024年04月16日)
  5. Googleが生成AI向け独自CPU「Google Axion」プロセッサを発表/Intel N100を採用した超小型コンピューティングモジュール「LattePanda Mu」 (2024年04月14日)
  6. これを待ってた! ロープロ版GeForce RTX 4060搭載カードがASUSから登場! (2024年04月13日)
  7. 玄人志向、M.2 NVMe SSDを2枚装着可能なUSB外付けスタンド クローン作成も可能 (2024年04月15日)
  8. 「ASUS ZenScreen MB16QHG」は従来モデルの弱点を解消した高評価の16型モバイルディスプレイだ (2024年04月16日)
  9. 自宅の「スマートロック」にありがちな誤解 家から締め出されないために心掛けている実践的な5つのこと (2024年04月12日)
  10. 8コア16スレッドのRyzen 9 7940HS×Radeon 780M搭載! 片手で握れるミニデスクトップPC「GEEKOM A7」の“強さ”をチェック! (2024年04月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー