VivoBook X202Eの性能面を考えると、コストの問題があるとはいえ、データストレージがSSDではなくHDDである点は評価が分かれるところだろう。例えば、容量が64Gバイト程度の廉価版SSDならば、HDDと大差ないコストで実装できたはずで、そのほうがよかったと考えるかもしれない。確かに、廉価版SSDでもランダムアクセスはHDDよりは相当に速いし、静音性や衝撃に強いといったメリットもある。
しかし、Windows 8という新要素は無視できない。Windows 7以前の環境ならばほとんどの場面でSSDのほうが快適といえたが、Windows 8環境では必ずしもそうではないのだ。前述したように、起動やスリープからの復帰時間、OSのレスポンスの速さなど、すぐにはHDDモデルと分からないくらいのレベルに仕上げている点は見逃せない。
さらに、大きなファイルのコピーやアプリケーションのインストール時などのストレスはむしろ廉価版SSDより軽いと思われる(一般に廉価版SSDはシーケンシャル書き込み性能がHDDより低い)。500Gバイトとストレージ容量に余裕がある点で、PCとしての使い勝手は上だろう。最終的には好みの問題だが、Windows 7マシンの感覚でスペックを判断せず、できれば実際に試してみることをおすすめしたい。
いずれにしても、ボディのデザインや剛性、入力環境、発熱まで含めて、Windows 8でタッチ操作とキーボード入力の両方をローコストで使えるソリューションとして、VivoBook X202Eは非常によくできている。キーボード入力を基本にしつつ、Windows 8のタッチ操作も体験できる低価格なモバイルマシンが欲しいユーザーにぴったりだ。
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