製品の発表会は、兵庫県神戸市にあるパナソニックの神戸工場で行われた。神戸工場は、PCの生産からカスタマイズ、コールセンターといった設備が集中する施設だ。「パナソニックは設計から開発、生産まで自社のみで行っている(垂直統合型)ため、ユーザーの要望に合わせたサービスも行える。国内メーカーならではのきめ細かい対応で、企業からの信頼を得ている」(神戸工場工場長 清水実氏)
企業へのカスタマイズサービスは多岐にわたる。特にPCが届いたその日にすぐに使えるように、というコンセプトの「コンフィグレーションサービス」は、導入企業の希望に応じたアプリケーションのインストール、周辺機器の接続設定、ネットワーク設定などをあらかじめ済ませた状態で出荷するものとなる。各企業独自のIPアドレスを設定するといったサービスも行う。


パナソニックは設計、開発、生産まですべて自社で行うビジネスモデル(垂直統合型)を採用している(写真=左)。1台1台ニーズにこたえられる生産体制や、カスタマイズサービスといった日本企業ならではの細かい対応が特長だという(写真=中央、右)本工場はサポートや開発以外にも、ユーザーの意見を取り入れるという役目も持っている。このたび、神戸工場内のショールームを改装し、より製品の活用シーンを見せるようにした。製品の活用シーンに加え、生産ラインを見せることで質の高さをアピールし、製品の導入を促す狙いだ。


完成したLet'snote AX3の頑丈さを示すために、製品を踏みつけるテストを行った。もちろんその後、製品は無事起動している(写真=左)。改装を祝う三三七拍子(写真=中央)。ショールームの中には歴代のLet'snoteが展示されている(写真=右)質疑応答では、ITプロダクト部門の業績へ質問が集中した。「2012年の業績は目標の80%程度に留まった。2013年も2012年と同様の目標を掲げているが、勝算はあるのか」という質問に対し、ITプロダクツ事業部 事業部長の原田氏は「2012年度の業績は個人向け製品の苦戦が原因。一方で法人向けは伸びた。2013年度はTOUGH PAD(堅牢タブレット)が伸びると予想している」と答えた。
同社のITプロダクト部門の業績は、2012年度は約1000億円となっているが、2015年度には約1200億円まで増やすのが目標という。「決して簡単な目標ではないが、法人向け製品のカスタマイズや海外向け製品の業績を伸ばすことで達成できると思っている」(原田氏)
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