「Miix 2 8」──「ライバルより、“かなり”軽量」な8型Windows 8.1タブレット最新タブレット速攻レビュー(2/2 ページ)

» 2013年11月26日 21時30分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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サイズ感チェック:ライバル機より軽い、350グラムのボディを実現

Miix 2 8の評価機実重量 評価機の実重量はカタログ値より少し低い340グラムだった。本体は、“握る”には少し幅広いかなというサイズ感だが、厚さは8.35ミリの薄型+スパッと平らなデザインも相まって、、手にすると「おぉ、想像以上に薄くて軽いぞ」と感じられる

 約350グラムのMiix 2 8は、ほぼ同じ仕様となるライバルモデル、エイサー「Iconia W4」の約134.9(幅)×218.9(奥行き)×9.75〜10.75(高さ)ミリ/重量約415グラム、デル「Venue 8 Pro」の216(幅)×130(高さ)×8.9(厚さ)ミリ/重量約395グラム、東芝「dynabook Tab VT484」の135.9(幅)×213.0(高さ)×10.7(厚さ)ミリ/重量約445グラムと比べ、かなり軽い。

 厚さはほとんど変わらないVenue 8 Pro比で約45グラム、最も差があるdynabook Tab VT484比とは約100グラムも違う。400グラム前後の物体における100グラムの差は、体感値としてかなり違うはずだ。


photo 本体側面のMicro USB端子はホスト機能(OTG)対応のため、USBキーボードやマウス、USBストレージなども普通に使える。Micro→標準サイズ(メス)へのUSB端子変換アダプタが必要ではあるが。今回実際に検証するのを忘れたが、OTG対応ということはほかのUSB充電対応デバイスのモバイルバッテリー代わりにもなる……ということだ
photophoto 手にした感覚が普段使っている第一世代のiPad mini(7.9型/4:3)と似ていたので、なんとなく並べてみた。iPad mini Wi-Fiモデルは134.7(幅)×200(高さ)×7.2(厚さ)ミリ、重量は約308グラムだ。縦位置での幅はほぼ同じ、高さはやや大きめ。厚さはプラス1.1ミリ、重量は40グラム増といった感じである
photophoto インカメラで顔認証するセキュリティ機能「VeriFace Pro」を64Gバイトストレージモデルに搭載する。Windowsログオンがとても楽だ。認識時間は早いが精度は低い(高精細写真でも認識してしまう場合がある)「低」から、表情の変化までを感知し、よりセキュリティ性を高めた「高」まで、3段階のセキュリティレベルが選べる。「法人モデルほどは望まれないが、モバイル製品であればコンシューマー向けにもある程度のセキュリティ性は必要。レノボとしてはこういった安心の点も差別化ポイントに据えたい」(レノボ・ジャパン コンシューマ事業部製品統括の櫛田浩之部長・写真)

実力テスト:ストレージ速度はそこそこ高速、パフォーマンスはBay Trail-T機相応

photo フリーソフト「WIN SCORE SHARE」で表示したWindowsエクスペリエンスインデックスの結果

 普段レビュー記事で実施するベンチマークテストは後日行うとさせていただき、今回は簡易版としてWindowsエクスペリエンスインデックスの値とストレージ速度の結果のみを実施する。


CrystalDiskMark 3.0.2のスコア

 CrystalDiskMarkによるストレージ性能は、シーケンシャルリードで93Mバイト/秒ほどだった。ピーク速度は最近Ultrabookなどに搭載される高速志向なSSDにはかなわないが、ランダムアクセスの性能は一般的な2.5インチHDDより高めの値だ。

 実際の実際のWebサイト表示やWebサービスの利用を中心とした“ビュワー”用途において、気になるほどのもたつきはなく、至って普通にWindowsマシンとして使える印象だ。

 (2013年12月9日追記)Miix 2 8(64Gバイトモデル)実機の各種ベンチマークテストの結果も追記する。今回は同じBay Trail-T搭載8型Windows 8.1タブレットのライバル機の1つ、東芝「dynabook Tab VT484」、およびBay Trail-T搭載の10型2 in 1デバイス「ASUS TransBook T100TA」、ついでにCore i7-4500U+500GバイトHDD仕様の参考として「ASUS TransBook Trio(Windows 8動作時)」の結果も併記した。

Miix 2 8、Windowsエクスペリエンスインデックスの結果Miix 2 8、CrystalDiskMark 3.0.3のスコア 左からWindowsエクスペリエンスインデックス、CrystalDiskMark 3.0.3のスコア ストレージは、Miix 2 8評価機、dynabook Tab VT484評価機では、ともに64GバイトのSamsung「MCG8GC」を実装していた
Miix 2 8、PCMark 7 1.4.0のスコアMiix 2 8、CINEBENCH R11.5(32ビット版)のスコア 左からPCMark 7 1.4.0、CINEBENCH R11.5(32ビット版)のスコア

 高い3D描画とグラフィックス性能を要する高度なPCゲームについては、ほかのBay Trail-T仕様のタブレット/ミニノートPCと同様に快適プレイにはやや厳しいと予想される。ただ、別途掲載したとおりFlashゲームの「艦隊これくしょん -艦これ-」(艦これ)はごく普通にヌルヌル動作できた。

 (2013年12月9日追記)同じく、dynabook Tab VT484、TransBook T100TA、TransBook Trio(Windows 8動作時)の3DMark、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマークキャラクター編のテスト結果を並べた。Bay Trail-T搭載の3モデルはほぼ横並びで、Core i7-4500U+CPU統合のIntel HD Graphics 4400仕様のTransBook Trioと比べるとパフォーマンスはそれなりとなる印象だ。

Miix 2 8、3DMark 1.1.0のスコアMiix 2 8、FF14ベンチのスコア 左から3DMark 1.1.0、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマークキャラクター編のスコア
Miix 2 8、BBenchの結果 BBenchで測定したバッテリー実動作時間のテスト

 (2013年12月9日追記)条件を合わせてBBenchで測定したMiix 2 8のバッテリー動作時間は、10時間11分だった。10時間に届かなかったdynabook Tab VT484と比べ、100グラムほど軽量ながらも──ということで、この部分もなかなか評価できる部分と思われる。


Miix 2 8、CPU-Zの結果Miix 2 8、CPU-Zの結果Miix 2 8、CPU-Zの結果 CPU-Z結果の一部

ベンチマークテストの概要

  • パフォーマンステスト
    • Windowsエクスペリエンスインデックス(PC総合評価)
    • Crystal Disk Mark 3.0.2(ストレージ性能評価)
    • PCMark 7 1.4.0(PC総合評価)
    • 3DMark 1.1.0(3D性能評価)
    • FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編(3D性能評価)

※Windows 8.1の電源プランは「バランス」

  • バッテリー駆動時間テスト
    • BBench 1.01

※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測


まとめ:ライバル機より「軽い」 スペック/価格帯、横並びになりがちなWindows 8.1タブレットの差別化ポイント

Miix 2 8

 スペックや価格帯が横並びになりがちな、2013年冬商戦の8型Windows 8.1タブレット製品群において、どこが購買ポイントになるか。

 Miix 2 8は「軽さ」が大きな武器になる。また、発売日が12月6日と“もうすぐ”なのも追い風か。dynabook Tab VT484は11月22日発売より順次と先行されたが、もう1つのライバル Venue 8 Proは12月30日発売予定である。ではどちらのモデルがよいか。低価格な下位モデルになびいてしまいがちだが、実は単体で購入すると意外に高額なOffice Home and Business 2013が付属しつつ、64Gバイトストレージ仕様ながら価格差6000円程度に収めた上位モデルのほうがお得と感じている。

 詳細テストは後日行う予定だが、Bay Trail-T+Windows 8.1搭載マシンはベンチマークテスト/実動作感から、価格帯から想像する以上のパフォーマンスを発揮する実力を持っており、Miix 2 8も相応の値を示してくれるはず。「小型なWindowsマシン」そして「モバイル艦これマシン」を望んでいる人は、本機も購入候補に据えるべき1台だろう。


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