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EIZOの新しい銀座ショールームを訪ねてみた――貴重な実機展示、無料セミナー、ギャラリーもディスプレイ愛好家の新聖地か

» 2014年01月13日 16時00分 公開
[ITmedia]
移転オープンした「EIZO Galleria Ginza」

 EIZOは1月10日、ショールーム「EIZO Galleria Ginza(EIZOガレリア銀座)」を銀座の3丁目から7丁目に移転し、営業を開始した。新住所は東京都中央区銀座7-3-7 ブランエスパ銀座ビル3階。営業時間は10時〜18時30分、定休日は日、月、祝日(例外あり)だ。

 床面積245.3平方メートルのショールーム内には、多目的なPCディスプレイの「FlexScan」シリーズをはじめ、カラーマネジメント対応の「ColorEdge」シリーズ、エンターテインメント向けの「FORIS」シリーズなど、同社の主要ラインアップを展示している。特に240Hz駆動のゲーミングディスプレイ「FORIS FG2421」はオンライン販売限定の製品ゆえ、国内でほぼ唯一、購入前に試用できる場所となる。

 さらに、メディカル市場向けの「RadiForce」シリーズ、産業市場の「DuraVision」シリーズなど、特定市場向け製品も展示しているほか、企画展やセミナー用のスペース、販売終了となったCRTディスプレイの名機、同社の歴史、国内外の導入事例をまとめたパネルを用意することで、「人々の暮らしをディスプレイで支えるEIZOブランド」をより深く体験できるショールームとなっている。

ディスプレイを正しい色で見られる照明や内装にこだわった

 室内は展示機の表示色を正しく評価できるよう、照明をすべて色温度5000K(調光可能)に、内装を無彩色に統一した。実際に各製品を試用し、機能や表示品質をチェックできる。一般的なショップと異なり、環境光の影響なく、ディスプレイの発色を正確に見比べられるスペースは貴重だ。事前に問い合わせて了解を得れば、PCを持ち込んで接続しての試用にも対応するという。ショールームで直接物販は行わないが、その場でオンライン注文することも可能だ。

 EIZO Galleria Ginzaチーフの浅井二郎氏は「カメラ店やギャラリーが集中する銀座は、写真表示に適したColorEdgeシリーズと親和性が高い街。実際、ColorEdgeシリーズを目的に来店される方が非常に多いため、今回の移転でも銀座にこだわり、銀座と新橋の駅からアクセスしやすい場所を選んだ。また、従来に比べて特定市場向け製品の展示にも力を入れており、今後は法人を含め、より幅広い層にご利用いただけるショールームにしていく」と、移転オープンの意気込みを語った。

 なお、EIZO Galleria Ginzaでは移転オープンに伴い、2014年1月31日(金)までに来場した方に「EIZO特製モニタークリーニングクロス」をプレゼント中だ(数に限りあり)。また、ColorEdgeによるカラーマッチングの基礎を学べる無料のセミナーや、ワークショップなどのイベントも定期的に開催している。EIZOファンはもちろん、パーソナル、ビジネスユースを問わず、用途に応じたディスプレイを実際に見てじっくり検討したい方は、一度足を運んでみてはいかがだろうか。

「EIZO Galleria Ginza」が入ったビルは、外堀通りに面しており、JR/東京メトロ新橋駅からも東京メトロ銀座駅からも徒歩5分と、交通の便がよい(写真=左)。このビルの3階にEIZO Galleria Ginzaがある(写真=中央)。外に目立った看板などはないので、通り過ぎないよう注意。EIZO Galleria Ginzaへのアクセス(写真=右)
エンターテインメント用途向けディスプレイ「FORIS」シリーズの展示。「FORIS FG2421」の240Hz駆動による残像感の抑えられた動画を120Hz駆動と見比べることができる(写真=左)。「FORIS FS2333-A」の展示は、暗部視認性向上技術の「Smart Insight」により、ゲームの暗いシーンも明るく見えるというデモを行っていた(写真=右)
多目的なPC用ディスプレイ「FlexScan」シリーズの展示。省電力や疲れ目対策、可動域の広いスタンド機構にこだわった主要なモデルやタッチパネル搭載モデルを体験できる
カラーマネジメント対応ディスプレイ「ColorEdge」シリーズの展示。現行のColorEdgeラインアップをすべて試用できるのが見逃せない。色温度5000Kで統一された環境で、ディスプレイの色を正しく評価できるのは一般的なショップと大きく異なる点だ。カラーマネジメントに詳しいスタッフも常駐している
メディカル向けディスプレイ「RadiForce」シリーズの展示。高精細・多階調表示のディスプレイと信号配信装置、ソフトウェアなども組み合わせたEIZOのメディカルソリューションを知ることができる
金融トレーディング環境の展示。金融機関で実際に使用されているマルチディスプレイと特殊なキーボードを組み合わせた環境を再現している(写真=左)。産業用ディスプレイ「DuraVision」シリーズの展示も充実。「DuraVision FDH3601」は4K×2K(4096×2160ドット)対応の36.4型ワイド液晶ディスプレイで、超高精細な表示が圧巻だ(写真=右)
セキュリティ市場用の23型モデル「DuraVision FDF2303W」は、Smart Insight技術により監視カメラの暗い映像を明るく表示可能だ(写真=左)。実際に撮影中のカメラの映像がどれくらい明るく表示されるかを確認できる。ネットワーク対応のタッチパネル付き15型モデル「DuraVision FDX1502NT」はディスプレイ、キーボード、マウスをイーサネットでPCと接続し、信号の長距離ワイヤレス伝送を実現する
EIZOは今後、「オプティカルボンディング」に注力していくという。オプティカルボンディングとは、通常は空気層となっている「液晶モジュール」と「クリアパネル(またはタッチパネル)」の隙間を樹脂素材(光学弾性樹脂)で埋めて貼り合せる技術だ。オプティカルボンディングを施すことで、外光の反射が大きく抑えられているのを確認できるデモ展示(写真=左)。オプティカルボンディングの接着に使われる樹脂素材は透明な接着剤のような外観だ(写真=右)。この樹脂は紫外線で固まってしまうため、ビンはUVカットのビニールで包まれている
オプティカルボンディングを行うことで、高輝度表示、映り込みの抑制、結露の防止、耐久性向上、タッチパネルとの一体感向上(視差低減)といったメリットがある(写真=左)。スマートフォンやタブレットなど小型の端末で採用例が増えているが、EIZOでは石川県白山市の本社内に36型の大画面まで対応できるオプティカルボンディングの加工ラインを準備中、2014年2月に完成する予定だ。敷地面積約200平方メートルのクリーンルーム(Class 10000)となっている(写真=右)。まずは船舶向けの電子海図表示装置用ディスプレイに採用し、日光の影響を受けやすい半屋外や旅客用途、耐久性が求められる市場などでの活用を見込んでいる
EIZOギャラリーでは、ColorEdgeシリーズで映像作品を展示(写真=左)。写真展示のほか、一般参加の作品、著名イラストレーター(ボカロ絵師「憂」氏)の作品などさまざまな企画展を予定している。約30名収容できるセミナー/イベントルームも併設(写真=右)。カラーマネジメントの基礎を学べるセミナーやワークショップは、移転前から人気の催しという
EIZOの歴史や導入事例を紹介するコーナー。1997年に49万円で発売された21型CRTディスプレイの名機「FlexScan E78F」も展示されている

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